税務サンプル|税理士が教える勘定科目別税務の着眼点

税務サンプル|税理士が教える勘定科目別税務の着眼点 page 23/40

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概要:
税務サンプル|税理士が教える勘定科目別税務の着眼点

1現金預金・受取手形・売掛金5ることです。現預金の管理が不十分である会社は,横領・所得隠し等の不正が起きる蓋然性が高くなります。従業員が起こした不正が「法人の行為と同視すべき」とされた場合には,会社にとって非常に大きな痛手となってしまいます。2.売掛債権の管理売掛債権はまだ現金回収前の状況ですから,売上を計上して終わりではなく,その売掛債権を現金として回収できないことには,キャッシュフロー上,意味がありません。また,請求書の偽造等による不正が起こる可能性もあります。3.不良債権の処理やむなく,不良債権として現金回収できない売掛債権が生じた場合には,適切な時期に適切な手続き,会計・税務上の処理を行い,さらに資金繰りや損益への影響の検討が必要になります。これらの処理は,「適切な時期」に検討及び意思決定を行うことが重要です。解説1.現預金の管理ポイント1-1現預金の管理は誰がどのように行っているか?会社は,株主や金融機関などから資金を調達し,その資金を事業活動に投下することで利益を生み出し,更なる現金を得ることで株主や従業員への還元を行うことを目的としています。したがって,円滑な事業活動を行うためには,手元にある現預金を正確に管理するだけでなく,今後の事業に必要な資金繰りを把握しておくことが必要であり,問題がある場合には資金調達方法を早めに検討することが求められます。また,現預金に関しては,横領,意図的な売上除外など,不正の温床となりやすい項目であり,税務の面からみても,管理体制に不備がある