税務サンプル|税理士が教える勘定科目別税務の着眼点

税務サンプル|税理士が教える勘定科目別税務の着眼点 page 27/40

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税務サンプル|税理士が教える勘定科目別税務の着眼点

1現金預金・受取手形・売掛金9場合には,売上計上漏れなどが生じている可能性があり,ある月から突然出てきた得意先であったり,売掛債権の残高が毎月増加しているようなものがあれば,売上の過大計上による粉飾が疑われます。いずれにしても,通常月と異なる動きがある場合(増減の幅,時期,残高)には,その原因を確認することは必須の作業となります。3.不良債権の処理ポイント3-1状況確認と適切な処理がなされているか?不良債権の税務処理におけるポイントは,「適切な時期」に「適切な処理」を行うとともに,会計処理後の行方(その得意先の状況)をしっかりと追い続けることにあります。不良債権として顕在化する前から,売掛債権については回収期限の遅延がないかなど,日頃から常に気を配っておく必要があるのは当然ですが,回収に懸念が生じた時点から,「得意先との連絡が取れているか」「回収についての話し合いが出来ているか」「会社所在地の状況確認はしたか」「信用調査機関からの情報は入手したか」「法的手続きまで進んでいるか(そのステージは?)」など,適時の適切なアクションが重要になります。また,会計上「貸倒処理」をした途端,相手先に対する状況確認がストップしてしまうということがよくあります。会計上の貸倒処理が税務上もそのまま認められるわけでないことを理解しておくべきです。会計・税務上の具体的な処理の方法については,P222で解説します。ポイント3-2資金繰りと損益への影響はないか?不良債権の存在は,会社の利益だけでなく,資金繰りにも大きな影響を与えることになります。売掛債権が回収できず,資金不足が懸念されるのであれば,代わりの資金調達を検討しなければならないこともあるかもしれません。