税務サンプル|税理士が教える勘定科目別税務の着眼点

税務サンプル|税理士が教える勘定科目別税務の着眼点 page 30/40

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概要:
税務サンプル|税理士が教える勘定科目別税務の着眼点

12石川税理士●「A事業部門,B事業部門ともに,前年同月比で原価率が高くなっていますが,なぜでしょうか?取扱商品の見直しや事業形態の変更等,大きなビジネスモデルの変更はないと理解していますが」本間部長●「ええ。特に大きな,と言いますか,原価率が変動するような要因はないと思います。仕入単価が上がっているということもありません」石川税理士●「そうですか。ただ,原価率が上がっているのは事実です。考えられる要因としては,売上の計上漏れや在庫の計上漏れも考えられますが」本間部長●「えっ!売上の除外や簿外の在庫があるということですか?」石川税理士●「必ずしもそういうことではありません。前期と比較して,原価率に変動がないという前提で試算表の売上原価の金額が正しいとすると,売上の金額が少ないということになります。また,原価率に変動がなく試算表の売上の金額が正しいとすると,在庫の金額が少ないということになります」村山課長●「本間部長,報告済みであったかと思いますが,A事業部門で扱う在庫については,今期から低価法で評価することとしたため,第三四半期決算から評価損を計上しています(着眼点2)。評価損は,確か,売上原価に計上されていたかと思います。石川さん,税務上も特に問題ないですよね?」石川税理士●「評価損が売上原価に計上されていたのですね。ただ,会計上は低価法が原則とされましたが,税務上の原則は原価法のままです。御社の場合,特に届出はされていませんの