月刊[税務QA] Questionインフォメーション

■セレクションQ&A
CASE4
更正の請求における無帰責性要件
松蔭大学大学院教授 税理士 伊藤 義一
 
通謀虚偽表示により、自らその外形を作出した場合における更正の請求の可否
 私の父が8年程前に亡くなり、相続がありました。相続人は、配偶者(私の母)、長男である私、それに弟3人の合計5人です。
  当時、その申告期限までに遺産分割の話合いが成立する見込みがなく、そのままでは相続税の配偶者控除を受けることができないと考えたので、やむを得ず、“相続人全員の話合いの上、取り敢えず協議分割が成立した”という形式をとることとし、虚偽の遺産分割協議書を添付して期限内に相続税申告書を提出し、配偶者控除を受けました。その際の形式的な協議分割の内容は、母親が50%、長男である私が47%、他の兄弟3人が各1%でした。
  ところが、その後も最終的な協議分割の話合いが成立しないまま現在に至り、他の兄弟から相応の
遺産分割を要求されています。しかし、考えてみれば、母親は配偶者控除があるので相続税を負担していませんが、私は、相続税のほとんど大部分を負担し納税しました。このまま、他の兄弟の言い分を聞いてある程度の遺産分割をすることとすれば、私は、負担しなくてもよい他の兄弟の相続税まで負担したことになります。
  そこで、「実はかつての協議分割は相続人全員の通謀虚偽表示により無効である」と主張して無効確認判決を得て未分割の状態に戻し、これにより後発的事由による更正の請求をすることを考えていますが、いかがでしょうか。あるいは、その他によい方法があるでしょうか。

「月刊 税務QA」6月号 30ページ


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