【改訂】会社「経理・財務」の基本テキスト〈2〉 page 9/12
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【改訂】会社「経理・財務」の基本テキスト〈2〉
大分類1売掛債権管理中分類1.1与信管理【用語解説】・与信とは信用を供与すること。例えば、掛売りや金銭を貸し付けることにより債権を発生させる取引を行うことをいう。・信用調査とは取引先との受注契約を締結する際、契約予定の会社に対する債権回収見込みを把握・検証するために、事前に取引先等の財務状況、債務の支払状況等を調査すること。・社内与信基準与信判断を一定のレベルで的確に実施するために、与信可否基準・与信限度額などについてあらかじめ社内で設定している判断基準のこと。・担保の設定担保とは、債務者の特定財産が、法律上ある債権者の債権の引当になっていることをいう。すなわち債権者が将来生じるかもしれない不利益に備えて、あらかじめその債権の弁済を確保するために講じる方法のことである。【ポイント・留意点】・与信管理の手順取引先からの債権の回収が不能となれば、予定利益が得られないばかりでなく、取引にかかったコストが損失となります。そのような事態を未然に防止するためには、与信管理(取引先に対する与信の可否・債権回収状況のチェック等)を充実させるべきです。① 取引先の信用調査、財務データ、業界情報等の入手② 信用度の分析③ 社内与信基準との照合④ 取引可否の判定⑤ 与信限度額の設定⑥ 取引の実行と定期的な与信限度額の見直し・信用度の分析以下のような手法を用いて、取引先企業の信用度を分析・検証します。① 定性的データに基づく分析次のような定性的データを収集し、分析します。・信用調査機関による評価結果・会社の資本構成(例:親会社の社会的信用や収益性が高いか)・当該会社の主な取引先(例:倒産の可能性が高い会社がないか)・契約時の債務支払条件・取引金融機関との間でのトラブル発生の有無② 定量的データに基づく分析定量的データ(会社の財務データ)を収集し、売上高、経常利益、有利子負債などの決算値の年度推移や、総資産利益率、手元流動性比率、仕入債務回転率などの指標値を分析します。〔信用度の分析に使用する指標の例〕<収益性の指標>総資産利益率(%)=当期純利益/期末総資産×100売上高営業利益率(%)=営業利益/売上高×100詳細解説大分類1 売掛債権管理― 8 ―