税務サンプル|平成29年版 わかりやすい相続税贈与税

税務サンプル|平成29年版 わかりやすい相続税贈与税 page 21/22

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税務サンプル|平成29年版 わかりやすい相続税贈与税

4相続税と贈与税の違いらうと直ちに課税問題が出てきてしまいます。21さらに,税率にも大きな開きがあります。相続税も贈与税も,どちらも最低10%から最高55%までの超過累進税率を採用しています。しかし,途中の税率のきざみは違います。この差を大ざっぱなグラフで示すと,次のようになります(税率は,直系尊属から20歳以上の者へ贈与した場合の軽減税率で示しています。)。(税%50率)4030贈与税(軽減税率)相続税2010200 400 6001,0001,5003,0004,5005,0001億円2億円3億円(万円)(課税財産額)これをみると,課税対象となる財産の価額が同じでも,贈与税の方がはるかに税負担は重くなることがわかります。たとえば,同じ2,000万円のところをみても,相続税では15%の税率がかけられるのに対し,贈与税の方は45%もの高い税率が適用されることになっています。なぜこのような差があるかというと,それは前述した相続税と贈与税の関係があるからです。つまり,贈与税の税率が,仮に相続税の税率よりも低いとすれば,生前に贈与をして贈与税を払う方が,あとで相続税を払うよりトクになってしまい,これでは相続税を補完する目的で設けられた贈与税の意味がなくなってしまうからです。なお,贈与税に超過累進税率が適用されるのは,いわゆる暦年課税方式の場合ですが,贈与財産と相続財産を合算して課税する「相続時精算課税制度」における贈与税の税率は,一律20%とされています。