ブックタイトル実例で見る「相続」の勘どころ

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概要

実例で見る「相続」の勘どころ

Iはしがき人生で、「相続」という出来事に何度出くわすでしょうか?相続となると祖父母や父母という近しい親族が亡くなるという限られた場面で体験(経験)することとなるのですが、祖父母が亡くなった際の「相続」においては、一般的には父母(祖父母の子)の代の方々が相続人となり、ご自身が相続人となる場面は少ないことから、通常の場合は、「父の相続」、「母の相続」の2度の相続が、ご自身が相続人として関わる「相続」になるのかと思います。相続という、大切な家族の1人がいなくなってしまう出来事は、残された遺族の心に予想以上の大きな穴をあけてしまう出来事であり、故人を送り出し、お別れをすることだけでも大変な悲しみやご心痛があります。ご葬儀や法会などを執り行いながら、10か月という短い期間に故人の財産(遺産)の確認や遺産分割協議、相続税などの申告を行うことは、「悲しみを感じている暇もないほど忙しかった」と多くの方が仰るほど大変な作業であり、税務や法律の素人である一般の方がご自身で全て滞りなく行えるケースは稀であるものと思います。平成27年1月1日以降の相続開始分から、相続税の基礎控除などが改正され、今までは相続税の課税対象者とならない方々が相続税の心配をしなければならなくなりました。国税庁HPからは、東京都内の税務署における相続税の申告件数は、相続税基礎控除の改正前の平成26年分が10,775件、相続税改正後の平成27年分においては24,647件となり、改正前に比べ、約2.3倍となったことが読み取れます。