ブックタイトル税効果会計の実務がわかる本

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概要

税効果会計の実務がわかる本

2税効果会計とはどのような会計か5法人税申告書別表四の調整企業会計上の利益×××加算:益金算入×××損金不算入×××減算:益金不算入×××損金算入×××法人税法上の所得×××(課税所得)(収益でないが益金のもの)(費用だが損金でないもの)(収益だが益金でないもの)(費用でないが損金のもの)企業会計上,法人税等は,課税所得の源泉となる取引が発生した会計期間に認識すべき費用(以下,費用として認識した法人税等を「税金費用」といいます。)です。しかし,税効果会計を適用しないと,当期に法人税等として納付すべき額が費用として損益計算書に計上されます。企業会計上の利益と課税所得に差異がある場合には,企業会計上の利益と税金費用の対応関係がうまく反映されず,税引後の当期純利益が会社の業績を適切に反映しなくなります。そこで,税効果会計では,会計上は費用と認識されても税務上は損金とならない場合,法人税等の前払いと考えて会計上は法人税等を繰延処理し,また,会計上は費用と認識されないが税務上は損金とされる場合,会計上は法人税等を見越計上します。税効果会計とは,企業会計の立場から法人税等を妥当な額に調整し,資産又は負債として繰延税金を計上する会計です。厳密に税効果会計を定義すると,「企業会計上の収益・費用と税務上の益金・損金の認識時点が異なる等の理由により,企業会計上の資産・負債の金額と税務上の資産・負債の金額に相違がある場合に,法人税等を適切に期間配分することで,税引前利益と法人税等を合理的に対応さ