株式会社税務研究会ならびに税研情報センターでは、難解なイメージのある税をより身近なものに感じていただきたい、専門家のみならず広く一般の方にも税について考える機会をもっていただきたいと思い、税金に関する川柳を広く募集(募集期間:2017年2月1日~2017年4月9日)してまいりましたが、このたび募集期間が終了し、たくさんのご応募をいただきましたので、ここにお知らせ致します。
 
               
             
               深見 貞巨様(福岡県 69歳)
              深見 貞巨様(福岡県 69歳)
             
               
             上の空様(京都府 56歳)
上の空様(京都府 56歳) 星の砂様(埼玉県 45歳)
星の砂様(埼玉県 45歳) あけたん様(宮城県 43歳)
あけたん様(宮城県 43歳) 豆助様(大阪府 77歳)
豆助様(大阪府 77歳) チェリーブロッサム様
チェリーブロッサム様 ハルル様(東京都 63歳)
ハルル様(東京都 63歳) らくちゃん様(埼玉県 71歳)
らくちゃん様(埼玉県 71歳) りゅうのパパ様(千葉県 66歳)
りゅうのパパ様(千葉県 66歳) 弥次郎兵衛様(三重県 71歳)
弥次郎兵衛様(三重県 71歳) ばっとくん様(大阪府 52歳)
ばっとくん様(大阪府 52歳)※最優秀作品および入賞作品に選出された皆様へは、6月末頃を目安に賞品の発送を行います。
なお、最優秀作品をはじめ、入賞作品や惜しくも入賞を逃してしまった作品につきましても、弊社発行の情報誌「週刊税務通信」等の各種媒体に掲載されることがあります。


選者のコメント
第9回税金川柳の結果を発表します。税金に関連した話題だけでなく、その時々の世相を反映した句が寄せられる税金川柳。今回の応募総数は7,348句でした。定番化している消費税率の引き上げ、増税を機に注目されている相続税にかかる問題、晩酌を楽しみにがんばる呑兵衛の酔いが覚めそうな酒税の見直しなど、みなさんの関心は多岐に渡っています。
今回も、白熱した最終選考会の結果、17文字という短い音の中で、奥深さと税金川柳らしさを感じさせる句を選考することができました。
ところで、「川柳の原点 誹風柳多留発祥の地」の記念碑をご存知ですか。東京都上野にあるこの碑。西郷隆盛像の近くで、今にも飛び立とうとしている金色のあひると共に次の川柳が飾られています。
「羽のある いいわけほどは あひる飛ぶ」
川柳ファンの方々、上野を散策される際に、一度、訪れてみてはいかがでしょうか。
【最優秀作品】
「還付金 クスリと笑う メディケーション」
家庭で1万2千円を超えて特定の医薬品を購入した場合に、一定額の所得控除を受けることができるセルフメディケーション税制が、平成29年1月からスタートしました。従来の医療費控除と選択で適用できるこの制度。湿布薬や胃薬など、対象となる医薬品が多いことから、幅広く制度が活用されるのではないかと、期待されています。
この句が最優秀賞に輝いたので10万円の図書券が進呈されます。薬でクスリと笑っている作者に、拍手、拍手です。
【優秀作品】
「ビール税 企業努力も 泡と消え」
ビール、発泡酒、そしていわゆる新ジャンルのアルコールに課される税金は、税制改正により、段階的に税率が変更され、将来的には一本化されることが予定されています。
酒造メーカーの研究開発により、庶民の味方として愛されてきた発泡酒と新ジャンルのアルコール飲料。愛好家には、今回の税率の見直しが恨めしく思えますが、最近では、ノンアルコール飲料が幅を利かせていますので、健康を考え、そちらで溜飲を下げることになるのかもしれません。
「壁問題 メキシコ国境 主婦パート」
配偶者控除の見直しが話題になりました。いわゆる103万円の壁が女性の社会進出の足かせになっている現実に、一石が投じられたわけですが、海の向こうでは、国境に壁を建設することが話題になっています。しかしながら、歴史が証明しているように、壁はいつかはなくなるもの。ベルリンの壁の崩壊をリアルタイムで見た世代としては、複雑な思いにかられます。
「じんわりと 足腰にくる かんせつ税」
寄る年波には勝てないのか、ひざや腰などからだの節々が痛むようになってきました。一方で、消費税や酒税など、日々の生活の中で家計に響いてくる間接税。そんな2つの“かんせつ”を上手く表現した句です。
「相続税 養子が増える 君の名は?」
最高裁が、相続税を節税するための養子縁組を容認する判決を行ったことから、養子縁組が注目されています。相続人が集まったら養子ばかりで、「君は誰?」なんて様子も想像できますが、実際には、相続税の計算における法定相続人の数に含められる養子の数は制限されています。念のため。
「血税を 吸った政治蚊 肥え太る」
血税という言葉を巧みに使ったこの句。いつの時代も先生方に対する疑念を拭うことができない現実が、悲劇と言えるのかもしれません。