人手不足に勝つ!~「中小企業省力化投資補助金」活用術
【中小企業のための経営情報|マネジメント倶楽部デジタル10月号】

2025年10月15日

 

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このコラムでは、中小企業の経営に役立つヒントや、おさえておきたい今話題の情報などを、中小企業診断士の立場から、わかりやすく解説します。
※本記事は「マネジメント倶楽部デジタル」に掲載されたものです
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少子高齢化により、日本の総人口は2011年より減少に転じ、生産者人口比率も近年は50%台後半と主要7カ国(G7)で最も低くなっています。中小企業では慢性的な人手不足が深刻化し、また外国人旅行者の増加により飲食・宿泊・サービス業などでは人材確保が追いつかず、従業員の負担増や営業時間の短縮を余儀なくされる事例も増えています。そこで、「中小企業省力化投資補助金」が2024年に創設されました。本補助金は、IoTやロボットなど、省力化につながる設備投資を補助する制度で、「カタログ注文型」と「一般型」の2つの類型があります。

 

 

●「カタログ注文型」の概要

事前に認定・登録された省力化製品の中から、自社で導入したい製品を選び、販売事業者と共同で申請する方式です。カタログには、清掃・配膳ロボット、自動券売機・精算機、無人搬送車、建設用作業ロボットなど、幅広いカテゴリーの省力化製品が登録されています。

 

●「一般型」の概要

自社の現場や業務内容に合わせた、デジタル技術等を活用した専用設備の導入やシステム構築投資を申請する方式です。2025年6月の第1回公募では申請数1,809件に対し1,240件が採択され、8月の第2回公募では申請数1,160件に対し707件が採択されました。採択結果|中小企業省力化投資補助金

採択事例としては、以下のようなものが挙げられます。

  • 青果物加工業者でのオートフルーツカッターやオートラベラーの導入
  •  旅館の予約・フロント・顧客情報・会計を一元管理できる宿泊業務管理システム導入
  • 飲食店でのオートフライヤーやピザ生地自動生成器、パンの自動識別機(パンの種類を識別して代金を自動計算)の導入

 

 

●「カタログ注文型」は申請に当たっての事業者の負担が大幅に軽減

中小企業の設備投資に関する補助金としては、ものづくり補助金などが代表的ですが、申請に当たっては、事業計画書を作成し、導入設備の概要、業務プロセスの改善方法、導入効果などを詳細な資料を使って記載する必要があります。また採択後にも相見積りや図面を提出する必要があるなど、申請事業者の負担が大きいという課題がありました。

カタログ注文型では、登録されている製品は省力化効果や価格妥当性などが既に認定済みのため、事業者がそれを改めて証明する必要がありません。また採択=交付決定となるため、より迅速な事業の実施が可能になりました。人手不足に悩まれている中小企業の事業者の方々は、ぜひ本補助金を人手不足問題への打開策として活用いただきたいと思います。

 

 

 

 

※本コラムでは、さまざまな経営者にとって役立つ記事が集まるデジタル情報誌『マネジメント倶楽部デジタル』に掲載されている記事の一部を公開しています。


 

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