令和8年度 税制改正(速報)
[アクタス税理士法人 News Letter2025.12]
2025/12/25
令和8年度 税制改正(速報)[News Letter]
12月19日に「令和8年度税制改正大綱」が公表されました。令和8年度税制改正は、所得税の基礎控除引上げ等による物価上昇対応、生産性向上のための投資促進税制の創設、中小企業支援、防衛力強化の財源確保などが盛り込まれています。今回は大綱の中から主要な改正点を速報でお伝えします。
■法人課税
◆特定生産性向上設備等投資促進税制の創設
◇概要
生産性向上を通じた経済成長を促進するため、大規模な設備投資に対して即時償却または税額控除の選択適用ができる新たな税制優遇措置が創設されます。
◇内容
・対象設備:機械装置、工具、器具備品、建物、建物附属設備、構築物、ソフトウェア(一定規模以上)
・投資額要件:35億円以上(中小企業者・農業協同組合等は5億円以上)
・投資利益率要件:年平均15%以上
・税制措置:即時償却(取得価額100%)または税額控除7%(建物等は4%)の選択適用
・税額控除上限:法人税額の20%、控除限度超過額は3年繰越可
・大企業の適用制限:当期の所得が前期の所得を超え、かつ、賃上げ1%以上(大規模法人は2%以上)かつ国内設備投資30%超(大規模法人は40%超)の両方が必要
◇適用時期
・産業競争力強化法改正法施行日から令和11年3月31日まで
◇今後検討すべき実務ポイント
・投資計画の策定と経済産業大臣の確認手続きの準備
・即時償却と税額控除のどちらが有利か、資金繰り・税負担のシミュレーション
◆研究開発税制「戦略技術領域型」の創設
◇概要
AI、量子技術、半導体等の重点産業技術に係る研究開発を促進するため、高い税額控除率が適用される新たな制度が創設されます。
◇内容
・対象:令和11年3月31日までに重点研究開発計画の認定を受けた法人
・対象技術:AI・先端ロボット、量子、半導体・通信、バイオ・ヘルスケア、フュージョンエネルギー、宇宙
・税額控除率:重点産業技術試験研究費の40%(共同研究等は50%)
・控除上限:法人税額の10%、控除限度超過額は3年繰越可
・認定から5年間(計画期間が短い場合はその期間)適用可
◇適用時期
・認定日から5年を経過する日まで
◇今後検討すべき実務ポイント
・自社の研究開発が重点産業技術に該当するか確認
・重点研究開発計画の認定取得に向けた準備
◆研究開発税制(一般型)の見直し
◇概要
研究開発投資の促進を継続するため、一般試験研究費に係る税額控除制度について、控除率の算式見直しと控除上限の特例延長が行われます。
◇内容
・税額控除率の算式を見直し(増減試験研究費割合に応じた新算式)
・控除上限の特例(法人税額の最大35%)を3年延長
・試験研究費割合10%超の場合の控除上限上乗せ措置を3年延長
◇適用時期
・令和9年4月1日以後開始事業年度から新算式適用
◇今後検討すべき実務ポイント
・戦略技術領域型との選択判断
・試験研究費の定義・範囲の再確認
◆賃上げ促進税制の見直し
◇概要
賃上げ促進税制について、大企業向け措置が廃止され、中小企業向け措置に特化した制度に再編されます。
◇内容
・全法人向け措置(大企業向け)は令和8年3月31日をもって廃止
・従業員2,000人以下法人(中堅企業)向け措置は令和9年3月31日をもって廃止(1年間のみ見直し適用)
・中堅企業の令和8年4月〜令和9年3月開始事業年度:原則控除率の要件を賃上げ3% → 4%以上に上乗せ措置は5%以上で5%加算・6%以上で15%加算
・教育訓練費に係る上乗せ措置は廃止
・中小企業向け措置は継続(教育訓練費上乗せは廃止)
◇適用時期
・令和8年4月1日以後開始事業年度から適用
◇今後検討すべき実務ポイント
・大企業・中堅企業は賃上げによる税額控除が受けられなくなることへの対応
・中小企業者に該当するかの判定(資本金1億円以下等)の確認
・教育訓練費上乗せ廃止に伴う税額控除額への影響試算
◆大企業の特定税額控除規定の適用除外規定の見直し・延長
◇概要
大企業の研究開発税制等の特定税額控除規定の適用除外について、要件の見直しの上、適用期限が令和11年3月31日まで延長されます。
◇内容
・特定税額控除規定に重点産業技術試験研究費の額に係る措置が追加
・継続雇用者給与等支給額に係る要件 継続雇用者比較給与等支給額を超えること → 増加割合1%以上
・一定規模の法人の継続雇用者給与等支給額に係る要件の上乗せ措置 増加割合1%以上 → 2%以上
・地域未来投資促進税制、カーボンニュートラル投資促進税制の適用除外要件は、継続雇用者給与等支給額に係る要件及び国内設備投資額に係る要件のいずれかに該当しないこと(現行:いずれにも該当しないこと)に改正
◇適用時期
・令和8年4月1日以後に開始する事業年度
◇今後検討すべき実務ポイント
・特定税額控除規定の適用検討にあたり、改正後の適用除外要件に該当しないかのシミュレーション
◆オープンイノベーション促進税制の延長・拡充
◇概要
スタートアップへの出資を促進するオープンイノベーション促進税制が延長・拡充されます。
◇内容
・増資特定株式の取得価額要件:中小企業者以外は1億円以上 → 2億円以上に引上げ
・M&A型(議決権過半数取得)の取得価額要件:5億円以上 → 7億円以上に引上げ
・段階的取得も対象化:3年以内に議決権過半数の取得見込みの株式取得を新たに対象追加(取得価額要件3億円以上、上限200億円)
・所得控除:取得価額の 25%(段階的取得は20%)を損金算入
◇適用時期
・2年延長
◇今後検討すべき実務ポイント
・スタートアップ出資戦略の見直し(取得価額要件引上げへの対応)
・対象となるスタートアップ企業の要件確認
◆少額減価償却資産の取得価額引上げ
◇概要
中小企業者等の少額減価償却資産の損金算入特例について取得価額基準が引き上げられます。
◇内容
・取得価額基準:30万円未満 → 40万円未満に引上げ
・年間合計限度額:300万円は維持
・対象法人:常時使用する従業員の数が400人を超える法人を除外
◇適用時期
・適用期限を3年延長
◇今後検討すべき実務ポイント
・30万円以上40万円未満の資産取得時期の検討(改正後に取得するメリット)
・従業員数400人超の法人は本特例の適用対象外となることに注意
◆企業グループ間の取引に係る書類保存の特例の創設
◇概要
企業グループ間で行われる取引への課税関係の適正化の観点から、関連者との間で行われる一定の取引(特定取引)につき、その特定取引の内容、支払対価の額の算定方法を明らかにするための書類の取得・作成及び保存義務が課せられます。
◇内容
・特定取引に係る取引関連書類等に、その特定取引に係る支払対価の額を算定するために必要な事項の記載・記録がないときは、その事項を明らかにする書類の取得・作成及び保存義務が課される
・関連者は移転価格税制における関連者と同様の基準により判定
・特定取引とは、工業所有権等の譲渡・貸付け、研究開発・広告宣伝等の事業活動、専用資産を使用させる行為及び専用資産の維持・管理、経営指導等をいう
・取引関連書類等とは、注文書、契約書、送り状、領収書、見積書その他これらに準ずる書類(電磁的記録を含む)をいう
・上記の明らかにする書類の保存が法令の定めに従って行われていないことは、青色申告の承認の取消事由等となる
◇適用時期
・大綱に記載なし
◇今後検討すべき実務ポイント
・特定取引に該当する取引の洗い出し
・取引関連書類等の記載・記録事項の確認
・取引関連書類等で必要事項が充足できない場合、その事項を明らかにする書類の取得・作成方法の検討
■所得課税
◆基礎控除・給与所得控除の引上げ(課税最低限178万円対応)基礎控除額の引上げ
◇概要
物価上昇による実質的な税負担増加への対応と、三党合意を踏まえた「年収の壁」問題への対応として、基礎控除と給与所得控除の最低保障額が引き上げられます。これにより給与所得者の課税最低限は178万円に引き上げられます。
◇内容
【物価連動による引上げ(恒久措置)】
・基礎控除の本則:58万円 → 62万円(4万円引上げ)
・給与所得控除の最低保障額:65万円 → 69万円(4万円引上げ)
・これにより恒久措置部分の課税最低限は168万円(62万円+37万円(基礎控除特例)+69万円)
【178万円への引上げ(令和 8年・9年の時限措置)
・基礎控除の特例:37万円 → 42万円(5万円引上げ)、対象者を給与収入 475万円相当まで拡大
・給与所得控除の最低保障額:69万円 → 74万円(5万円引上げ)
・これにより課税最低限は 178万円(62万円+42万円(基礎控除特例)+74万円)
◇適用時期
・令和8年分以後の所得税について適用
・給与等の源泉徴収は年末調整から適用(令和8年中の源泉徴収は従来どおり)
・時限措置は令和8年分・令和9年分の2年間限定
◇今後検討すべき実務ポイント
・源泉徴収税額表の改訂対応(年末調整時の給与計算システム更新)
・パート・アルバイトの年収調整ライン変更の従業員への周知
・時限措置であることの認識(令和10年以降は課税最低限168万円に戻る可能性)
◆ひとり親控除の引上げ
◇概要
ひとり親世帯への支援強化の観点から、ひとり親控除の控除額が引き上げられます。
◇内容
・控除額:35万円 → 38万円(3万円引上げ)
・適用要件(合計所得金額500万円以下等)は現行どおり
◇適用時期
・令和9年分以後の所得税について適用
◇今後検討すべき実務ポイント
・年末調整での適用漏れ防止(従業員への周知)
◆住宅ローン控除の延長
◇概要
住宅取得支援の継続のため、住宅ローン控除の適用期限が5年間延長されます。
◇内容
・適用期限:令和7年末 → 令和12年末まで5年延長
・借入限度額:認定住宅 5,000万円、ZEH水準省エネ住宅4,500万円、省エネ基準適合住宅4,000万円など(新築中古等により金額の上限に違いあり)
・控除率:年末残高の0.7%(13年間または10年間)
・子育て世帯・若者夫婦世帯向け借入限度額上乗せ措置を継続
◇適用時期
・令和12年12月31日までの入居者に適用
◇今後検討すべき実務ポイント
・住宅の省エネ性能による借入限度額の違いの把握
・子育て世帯要件の確認(19歳未満の扶養親族等)
◆青色申告特別控除の見直し
◇概要
電子申告等を利用した青色申告者への控除額が引き上げられます。
◇内容
・現行の控除額:55万円 → 65万円(10万円引上げ):期限内にe-Taxで提出
・優良電子帳簿による控除額:65万円 → 75万円(10万円引上げ):e-Tax提出かつ優良電子帳簿
・簡易帳簿による控除額:10万円 → 0円(控除不可に):前々年の収入金額が1,000万円超の不動産、事業所得者
◇適用時期
・令和9年分以後の所得税について適用
◇今後検討すべき実務ポイント
・e-Tax未利用者への電子申告移行の推奨
・優良電子帳簿の要件確認と対応
◆ふるさと納税の見直し
◇概要
ふるさと納税制度について、高所得者の特例控除額に定額上限(キャップ)が導入されるとともに、募集経費基準の厳格化と指定取消要件の強化が行われます。
◇内容
【特例控除額の定額上限の導入】
・現行では所得に応じて上限なく増える特例控除額について、定額上限(給与収入1億円相当)を導入
・特例控除額の控除限度額を、「個人住民税所得割額の2割」と「以下の定額」のいずれか低い金額とする
・道府県民税:77万2千円(指定都市は38万6千円)
・市町村民税:115万8千円(指定都市は154万4千円)
◇適用時期
・特例控除額の定額上限:令和10年度分以後の個人住民税
◇今後検討すべき実務ポイント
・高所得者(給与収入1億円超相当)は、ふるさと納税の税額控除に上限が生じる
・寄附限度額シミュレーションの見直し(令和10年度以降は定額上限に注意)
◆特定暗号資産の分離課税導入
◇概要
一定の暗号資産の譲渡益について、申告分離課税制度が導入されます。
◇内容
・対象:一定の暗号資産(詳細は法改正で規定)
・税率:20%の申告分離課税(現行は総合課税で最高45%)
・損益通算:特定暗号資産間での損益通算可、損失繰越:3年間の繰越控除可
◇適用時期
・金融商品取引法の改正法の施行日の翌年1月1日から適用
◇今後検討すべき実務ポイント
・対象となる「特定暗号資産」の範囲の確認
・取得価額の計算方法・記録の整備
・法改正前の含み益の実現タイミングの検討
◆極めて高い所得への負担適正化
◇概要
極めて高い所得を有する者への課税が強化されます。
◇内容
・基準所得金額:3億3,000万円超 → 1億6,500万円超に引下げ(対象者拡大)
・税率:22.5% → 30%に引上げ
◇適用時期
・令和9年分以後の所得税について適用
◇今後検討すべき実務ポイント
・高額所得者の税負担増加額の試算
・所得の種類による影響の違い(株式譲渡益等)の分析
◆防衛特別所得税の創設と復興特別所得税の見直し
◇概要
防衛力強化のための財源確保を目的として、所得税額に対する付加税として防衛特別所得税が創設されます。これに伴い、復興特別所得税の税率が引き下げられ、課税期間が延長されます。両者を合わせた付加税率は現行の2.1%が維持されます。
◇内容
【防衛特別所得税(新設)】
・税率:所得税額の1%
・課税期間:令和9年以後当分の間
【復興特別所得税(見直し)】
・税率:2.1% → 1.1%に引下げ
・課税期間:令和19年末 → 令和29年末まで延長(10年延長)
【付加税率の合計】
・防衛特別所得税1%+復興特別所得税1.1%=合計2.1%(現行と同率)
◇適用時期
・令和9年分以後の所得税について適用
◇今後検討すべき実務ポイント
・源泉徴収税額表の改訂対応・給与計算システムの更新(付加税の内訳変更)
◆NISA口座開設年齢の下限撤廃
◇概要
未成年者の資産形成を支援するため、NISA口座開設の年齢下限が撤廃されます。
◇内容
・未成年者(18歳未満)もつみたてNISAが利用可能に
・年間投資上限:60万円、累計投資上限:600万円
・成長投資枠は成人後に利用可能
◇適用時期
・関連法令の改正後に適用
◇今後検討すべき実務ポイント
・子供・孫への資産移転と長期投資の組み合わせ検討
・教育資金一括贈与非課税終了後の代替手段としての検討
■資産課税
◆教育資金一括贈与非課税措置の終了
◇概要
直系尊属から教育資金の一括贈与を受けた場合の贈与税の非課税措置について、新規拠出が終了します。
◇内容
・令和8年3月31日までとされている信託等可能期間を延長せずに終了
・既に拠出された金銭等については、引き続き本措置を適用できる
◇適用時期
・令和8年3月31日で新規信託等の受付終了(既存分は継続)
◇今後検討すべき実務ポイント
・期限内の駆け込み拠出の検討
・代替手段(暦年贈与、未成年者NISA等)の検討
◆貸付用不動産の評価方法の厳格化
◇概要
相続税法の時価主義の下、貸付用不動産の市場価格と相続税評価額との乖離の実態を踏まえ、評価方法が見直されます。
◇内容
・被相続人等が課税時期前5年以内に対価を伴う取引により取得又は新築した一定の貸付用不動産は、課税時期における通常の取引価額によって評価
・課税上の弊害がない限り、取得価額を基に地価変動等を考慮して計算した価額の80%で評価可
◇適用時期
・令和9年1月1日以後に相続等により取得する財産の評価に適用
◇今後検討すべき実務ポイント
・相続対策としての不動産取得タイミングの見直し
・5年超保有物件と5年以内取得物件の評価差の把握
◆不動産小口化商品等の評価の厳格化
◇概要
不動産特定共同事業契約等に基づく権利の目的となっている貸付用不動産の評価が厳格化されます。
◇内容
・不動産特定共同事業契約または信託受益権に係る金融商品取引契約のうち一定のものに基づく権利の目的となっている貸付用不動産は、取得の時期にかかわらず、課税時期における通常の取引価額によって評価
・課税上の弊害がない限り、事業者が示した適正な処分価格・買取価格等により評価可
◇適用時期
・令和9年1月1日以後に相続等により取得する財産の評価に適用
◇今後検討すべき実務ポイント
・保有中の不動産小口化商品の評価額への影響確認
・相続対策における小口化商品活用の見直し
◆個人版事業承継税制の計画提出期限延長
◇概要
・個人版事業承継税制における個人事業承継計画の提出期限が延長されます。
◇内容
・個人事業承継計画の提出期限を2年6月延長(令和10年9月末まで)
・贈与税・相続税の納税猶予制度の適用継続
◇適用時期
・延長後の期限まで計画提出可能
◇今後検討すべき実務ポイント
・延長期間内での計画策定・提出の検討
・後継者候補の選定と育成
・都道府県への認定申請手続きの確認
◆法人版事業承継税制の計画提出期限延長
◇概要
・法人版事業承継税制(特例措置)における特例承継計画の提出期限が延長されます。
◇内容
・特例承継計画の提出期限を 1年6月延長(令和9年9月末まで)
・自社株式に係る贈与税・相続税の納税猶予制度の適用継続
◇適用時期
・延長後の期限まで計画提出可能
◇今後検討すべき実務ポイント
・延長期間内での特例承継計画の策定・提出
・自社株式評価と承継スキームの検討
・納税猶予の継続要件の確認
■消費課税
◆インボイス経過措置の見直し(免税事業者からの仕入れに係る税額控除):買い手側
◇概要
免税事業者等からの課税仕入れに係る経過措置について、最終的な適用期限を2年延長した上で、控除割合が段階的に縮減されます。また1事業者からの課税仕入れの上限規定も引き下げられます。
◇内容
・令和8年10月〜令和10年9月:70%控除(7割)
・令和10年10月〜令和12年9月:50%控除(5割)
・令和12年10月〜令和13年9月:30%控除(3割)
・令和13年9月末で経過措置終了(2年延長)
・1事業者からの課税仕入れ上限:10億円 → 1億円に引下げ(租税回避防止)
◇適用時期
・上記スケジュールに沿って段階的に実施
◇今後検討すべき実務ポイント
・免税事業者との取引継続可否の再検討(控除率低下の影響)
・1億円上限への対応(大口取引の場合)
◆インボイス3割特例の創設(2割特例の後継措置):売り手側
◇概要
・現行の2割特例(売上税額の2割を納税)が終了した後、個人事業者向けに新たな経過措置として「3割特例」が2年間限定で創設されます。
◇内容
・対象:個人事業者で、課税事業者を選択してインボイス発行事業者となっている者
・納税額:売上税額の3割(現行2割から引上げ)
・適用期間:2年間限定(令和9年・令和10年)
・これまで2割特例の対象だった個人事業者も対象
◇適用時期
・令和9年分・令和10年分
◇今後検討すべき実務ポイント
・3割特例終了後の課税方式の選択(簡易課税への届出特例を活用するか否か)
・法人は対象外であることに注意
■国際課税
◆外国子会社合算税制の見直し
◇概要
現行の制度では、清算中の外国子会社の清算過程で生じた所得が合算対象となり、租税回避とは関係しないケースも課税対象となっていたことから、一定の外国関係会社について、清算中の事業年度においても部分対象外国関係会社等とみなして外国子会社合算税制を適用するよう改正されます。
◇内容
・一定の外国関係会社について、解散により最初に部分対象外国関係会社又は外国金融子会社等に該当しないこととなった事業年度終了の日から3年を経過した日までの期間内の日を含む事業年度(特例清算事業年度)については部分適用外国関係会社又は外国金融子会社等とみなして、外国子会社合算税制を適用する
・特例清算事業年度の異常所得の計算における総資産の額、人件費の額、減価償却累計額は、上記該当しないこととなった事業年度の前事業年度の金額とする。
・解散した外国金融子会社等に係る特例は廃止
・居住者に係る外国子会社合算税制及びコーポレート・インバージョン対策税制についても同様の改正
◇適用時期
・外国関係会社の令和8年4月1日以後に開始する事業年度
◇今後検討すべき実務ポイント
・外国関係会社の清算にあたり、本制度の適用対象とされるかの判定
これらの改正内容は、現時点での与党税制改正大綱の段階であり、今後、政府税制改正大綱の策定と国会審議を控えています。本資料は現時点で公表されている情報に基づくものであり、今後の動向により変更される可能性がある点にご留意ください。
アクタスグループとは
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担当者:藤田益浩
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