どうする?緊急事態宣言発令下の会社の対応

 昨年末より新型コロナの新規感染者数が激増していましたが、ついに1月7日、東京都と神奈川、埼玉、千葉、3県に緊急事態宣言が発令されました。対象となる期間は当面1月8日から2月7日までですが、感染状況が改善されなければ延長や対象地域拡大の可能性もあります。大阪、京都、兵庫の3府県についても、13日の発令の方向で調整に入っている模様です。その他、愛知、岐阜なども、政府に発動を要請しています(12日AM時点)。
 今回はこの状況下における会社担当者の注意点等について取り上げてみました。

緊急事態宣言の影響
 緊急事態宣言は昨年4月に続き2回目となります。前回と今回における主な違いは以下になります。

前  回 今  回
①通勤 テレワーク推奨し、出勤者の7割削減
②外出 接触機会削減、県境またぐ移動の自粛要請 午後8時以降の外出自粛要請
③飲食店 午後8時までの時短要請【協力金あり】 午後8時までの時短要請【協力金あり】
④施設 映画館、百貨店、パチンコ店、など休業要請や時短要請、【協力金あり】 午後8時までの時短の働きかけ、【協力金なし】
⑤学校 小中高などでの一斉休校 一斉休校求めず
⑥イベント 開催中止、延期要請 入場者5,000人+収容率50%以下、午後8時までの開催


会社の対応
 上記のように会社は可能な限りテレワークの整備を進め、必要な対応をおこなう必要があります。具体的には在宅で使用するパソコン等の機材準備やセキュリティ対応、通信回線や会社サーバーとのアクセス整備、そして就業規則の対応です。
 昨年11月にも取り上げましたが、テレワークでは通信費用や電気代などが発生しますが、この費用を会社と労働者がどのような割合で負担するかについて取り決めし、規程化しておく必要があります。「特に労働者に情報通信機器、作業用品その他の負担をさせる定めをする場合には、当該事項について就業規則に規定しなければならないこととされている(労働基準法第89条第5号)」と厚生労働省の「テレワークにおける適切な労務管理のためのガイドライン」に記載がなされていますので、「テレワークは実際に行っているが就業規則がマッチしていない」場合は、早急な整備が必要です(令和2年12月25日「これからのテレワークでの働き方に関する検討会」での報告書が公表されましたが、費用負担等については話し合いの域に留まっており、今後のガイドライン改定を待つことになりそうです)。
 また、午後8時以降の外出は自粛ですので、テレワーク以外の通勤社員には残業は極力控えさせるような指導が必要と考えられます。

三密パワハラ
 テレワークの実現については新たな問題も発生しています。その一つが「三密」に引っ掛けた「三密パワハラ」です。この場合の三密とは、上司が仕事について密に説明を求める①「密説」、上司が密に会議を招集する②「密会」、そしてテレワーク上でも密に監視する③「密視」、のオンライン上の三密を指します。
 たしかにこれを裏付けるように上司側の管理職者からは「テレワークで部下の何を管理したらよいかがわからない」といった声や、部下からは「メールの返信が少し遅れただけでさぼっていると叱責された」という声も耳にしますので、会社としては外形上の体裁だけでなく、環境面にも配慮した労務管理が求められると考えます。

「テレワークなんて論外!」な場合には
 政府はテレワーク推進による通勤者の大幅削減を求めていますが、すべての会社でそれを実現させることは当然不可能です。そもそもテレワークとはパソコン等を使用してインターネット回線によって仕事を行うことですので、パソコン等を使用しない、または代替できないようなサービス業や製造業などではテレワークは現実的ではありません。
 例えば工場の大きな機械で製品を製造している工員さんに対し、家で機械もない状況で「在宅で物を作ってください」というのは無理があります。このような場合には代替策として、「勤務時間帯を変更する」「早番・遅番制度にする」等の対応で、「通勤時の密を避ける」といった配慮をしていただきたいと考えます。

拡大にも慌てない
 現時点(執筆時点)では緊急事態宣言は一都三県に留まっていますが、今後、他の地域への拡大が予想されます。したがって、対象地域ではない会社担当者の方も他人事とは考えず、今のうちから社内で対応を協議、そして同時に準備を進められておくことをお勧めいたします。

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