控除対象外消費税の会計処理|税務通信 READER'S CLUB

No.3638 (2021年1月18日号) 59頁

今週のFAQ 居住用賃貸建物の控除対象外消費税額等

Q1

 居住用賃貸建物に係る控除対象外消費税額等についての取り扱いは理解しましたが、具体的にはどのような会計処理が、各年度で生じるのでしょうか?

A1

 税抜経理を採用している場合に控除対象外消費税額等が生じる可能性がありますが、まず、資産に係る控除対象外消費税等以外の控除対象外消費税等については、その全額が発生年度の損金の額に算入されます。会計処理も同様です。

(借方) (貸方)
仮受消費税等 仮払消費税等
租税公課等(控除対象外消費税等) 未払消費税等

 次に、資産に係る控除対象外消費税額等については,処理の方法が3つあります。
  (1)その資産の取得価額に算入し,以後の事業年度に償却費などとして損金算入する方法
  (2)下記の①から③のいずれかに該当する場合に,その事業年度の損金に算入する方法(損金経理が要件)
   ① その事業年度の課税売上割合が80%以上であること。
   ② 棚卸資産に係る控除対象外消費税額等であること。
   ③ 一の資産に係る控除対象外消費税額等が20万円未満であること。
  (3)(1)(2)のいずれにも該当しない場合は,「繰延消費税額等」として資産計上したうえで、「繰延消費税額等 ÷ 60月 × 事業年度の月数」で計算した金額の範囲で損金算入する方法(資産を取得した事業年度は,上記算式で計算した金額の2分の1相当額まで)
 一方で、会計処理としても、以下の方法が認められており、税務上の取り扱いと一致させることが可能です。

固定資産等 棚卸資産
取得原価に算入する方法
長期前払消費税等として費用配分する方法
発生年度の期間費用とする方法
取得原価に算入する方法
発生年度の期間費用とする方法

 最後に、居住用賃貸建物の仕入控除税額の調整計算が行われた場合ですが、調整計算が行われた年度の控除対象仕入税額が増加するため、仮受消費税等の金額から仮払消費税等の金額を控除した金額と納付すべき消費税等の額に差額が生じます。この差額は、調整計算が行われた年度に一括で益金算入することになりますが、会計処理も、税務処理と同様に考えてよいと思われます。

(借方) (貸方)
仮受消費税等 仮払消費税等
    未払消費税等
    雑収入

 また、マンション開発のディベロッパーのように、取得した居住用賃貸建物を3年以内に譲渡する可能性が高い事業者の場合、上記の方法によらず、仮払消費税を資産計上したままにするなどの会計処理の可能性も排除されるべきではないと思います。


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