2016/06/06 9:00
スイッチOTC薬控除制度(セルフメディケーション税制)はなぜ創設されたのですか。
スイッチOTC薬控除制度(セルフメディケーション税制)は、セルフメディケーションを推進するために創設されました。セルフメディケーションとは、世界保健機関(WHO)において「自分自身の健康に責任を持ち、軽度な身体の不調は自分で手当てすること」と定義されています。セルフメディケーションを推進する税制を創設することにより、増え続ける医療費の抑制をめざしています。
1.スイッチOTC医薬品とは
OTCとは、「Over The Counter」の略で、OTC医薬品とは、カウンター越しにアドバイスを受けた上で購入できる薬をいいます。つまり、調剤薬局や薬店・ドラッグストアなどで、処方せんなしに買うことができる薬です。OTC医薬品は「要指導医薬品」と「一般用医薬品」に区分され、一般用医薬品はさらにリスクに応じて「第1類医薬品」「第2類医薬品」「第3類医薬品」に区分されます。
今回創設された制度の対象となる「スイッチOTC医薬品」とは、もともとは医療用で処方せんがなければ手に入らなかったものが、OTC医薬品に転用(=スイッチ)されたものをいいます。代表的なものとしては、解熱鎮痛剤の「ロキソニンS」や抗アレルギー薬の「アレグラFX」などが挙げられます。
厚生労働省は、現在、制度の対象となるスイッチOTC医薬品に含まれる有効成分を公表していますが、有効成分で判断することは難しいため、今後、対象となる医薬品名を公表する予定です。
【スイッチOTC薬控除の対象となる有効成分(厚生労働省HP)】
http://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-10800000-Iseikyoku/0000124846.pdf
2.控除を受ける際の留意点
スイッチOTC薬控除は、対象となるスイッチOTC医薬品を購入しただけでは控除を受けることはできません。次の点に留意が必要です。
本誌関連ページ
スイッチOTC 薬控除 特定一般用医薬品等の成分のみ告示で制定
No.3411 (平成28年6月6日号)10頁