2018/06/25 9:00
簡易課税選択届出書を提出する際の留意点を教えてください。
簡易課税制度の適用を受けようとする事業者は「消費税簡易課税制度選択届出書」(以下「選択届出書」といいます。)を、納税地の所轄税務署長に提出しなければなりません。選択届出書の提出時期は、原則的な取扱いと事業を開始した場合の取扱いとに分かれ、それぞれ次のようになります。
1.原則的な取扱い
簡易課税制度の適用を受けようとする課税期間の初日の前日までに選択届出書を提出します。つまり、事前提出ということです。なお、提出した選択届出書の効力は「消費税簡易課税制度選択不適用届出書」を提出するまでの間、有効です。
2.事業を開始した日の属する課税期間の取扱い
事業を開始した日の属する課税期間に選択届出書を提出する場合には、適用開始課税期間を明確にすることにより、事業を開始した日の属する課税期間またはその翌課税期間のいずれから簡易課税を開始するかを選択することができます。
選択届出書は原則として事前提出ですが、事業を開始した日の属する課税期間について適用を受けようとする場合には、事前に提出をすることができないため、このような取扱いが認められています。
3.提出時期が土日の場合
法人税や所得税の申告書や届出書には、提出期限が土日祝日などの税務署の閉庁日である場合には、その翌月曜日が提出期限となるものがあります。
これに対して、簡易課税の選択届出書は、適用を受けようとするとする課税期間の初日の前日(上記の例1・例2においてはX2.3.31)が土日祝日の場合であっても、その提出時期は延長されず、X2.3.31となるため注意が必要です。したがって、税務署の窓口で提出する場合には、それより前の開庁日に持参しなければなりません。なお、電子申告の場合には送信日、郵送の場合には消印の日により判断するため土日でも送信や提出は可能ですが、余裕をもって提出しましょう。
本誌関連ページ
税務の動向 軽減税率制度実施後1年は課税期間中に簡易課税選択可能
No.3512 (平成30年6月25日号)6頁