最低賃金、初の1,000円台へ!

長い梅雨がようやくあけたと思ったら今度は連日の猛暑!会社担当者の方は先月このコーナーで取り上げた「熱中症対策」の記事を読み返し、現場での対応に活かしていただきたいと思います。そして今回は話題の最低賃金について見ていきましょう!

最低賃金改定の流れ
img_onepoimt0080_01.png最低賃金は、法令に基づいて国が賃金の最低額を決めています。使用者である会社は、ここで決められた賃金の最低額以上の額を労働者に支払わなければなりません。この最低賃金額改定の流れは、まず、厚生労働省の諮問機関である中央最低賃金審議会が都道府県の経済実態に応じ、全都道府県をABCDの4ランクに分けて改定額の目安について答申がなされます。この結果を受けて地方最低賃金審議会が地域における状況等を調査審議の上、都道府県労働局長に答申。最終的に都道府県労働局長が地域別最低賃金額を決定します。
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東京と神奈川は1,000円台に!
7月31日に中央最低賃金審議会が出した今年の引上げ額の目安については、Aランク28円、Bランク27円、Cランク26円、Dランク26円 (昨年度はAランク27円、Bランク26円、Cランク25円、Dランク23円)でした。なお、東京都は現在985円ですので上記の目安通りに引き上げられた場合は1,013円、同様に神奈川の場合は983円から1,011円、と初の1,000円台に乗る見込みとなりました。

全国平均も900円台!
現在の全国平均は874円ですが、答申通りであれば27円UPとなり、901円とこちらも900円の大台に乗ることになります。下図のようにこの10年間の伸びは凄まじいものがあります。

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ちなみに最低賃金額には上記の「地域別最低賃金」の他に、特定の産業で労働する方を対象とした「特定最低賃金」があり、後者に該当する労働者の場合、地域別か特定かいずれか高い方の最低賃金額が適用されます。

改定の適用日
(発効日)
地域別最低賃金の額が改定後の金額に適用となる日(発効日)は都道府県毎によって異なりますが、昨年の場合10月1日~10月6日となっていましたので、今年もおおむねこれぐらいの時期になるものと思われます。この発効日と給与の締日は連動していませんので、もしも発効日と締日が異なる場合は給与締日の翌日から新しい最低賃金額以上の賃金額にするか、発効日に合わせて給与計算ソフトを手修正するかのいずれかになるものと思われます。

一番重要なことは
img_onepoimt0080_02.png最低賃金額は会社や個人の希望に関係なく決定してしまいますので、当たり前のことですが、一度決まってしまえば経営側は否応なく最低賃金額以上の賃金を支払わなければなりません。ここで一番重要なことは「いかにしてこのUP分の原資を確保するか」という点に絞られるのではないでしょうか。賃金額だけ増えても利益が伸びない場合は差額分が会社側のマイナスとなってしまいます。これを契機に働き方改革を実現すべく、生産性の向上に取り組んでいただければと思います。