ハローワークの求人票作成ポイント

8月になりました!今年の夏は真夏日が続いたり、局地的な豪雨があったりとなかなか過ごしにくいことと思いますが、残暑にはまだまだ気が抜けませんので、みなさん夏バテなどにはご注意ください。

さて近年、「求人の募集をしてもなかなか人が集まらなくなった」と感じることはありませんか?厚生労働省の「一般職業紹介状況」の調査結果によると、リーマンショック時の平成21年の有効求人倍率が0.47だったのに対して昨年の平成28年では1.36。つまり求職側の売り手市場のため、会社では従業員の確保が困難になっていることを表しています。働く人が確保できなければ、売り上げ拡大はおろか、今の会社経営の維持存続さえ難しくなってしまいます。そこで、今回は求人方法の基本ともいえる、ハローワークでの求人方法の基本と応募者からの目を惹くためのポイント等について触れてみたいと思います。

ポイント1 掲載するための基準
img_onepoint_0058_01.jpgハローワークで求人票を掲載するには、まず募集する会社が雇用保険に加入しており、採用された労働者が雇用保険の資格取得をすることが前提になっています。新設された会社でまだ該当する労働者がおらず雇用保険に加入していない場合は、採用と同時に会社が雇用保険の適用事業所となり、労働者の雇用保険の資格取得手続きをすることになります。続いて掲載する内容ですが、労働基準法をはじめとした労働法の基準を下回る内容であってはいけません。例えば所定労働時間は変形労働制以外、1日8時間1週40時間(特例事業場は44時間)を超える内容は掲載できません。また、定年も60歳定年であることだけでは許されず、65歳まで何らかの雇用継続措置が会社で制度化されていることが求められます。

ポイント2 求職者に求める内容のポイント
働いてもらう仕事内容や賃金などの労働条件は項目別に求人申込書(求人票)に記載することになります。求人票に掲載する仕事の内容については「○○全般」という書き方だと求職者のイメージするものと実際の仕事内容が異なる場合がありますので、なるべく具体的かつわかりやすく書くことをお勧めします。例えば経理職であれば、PCで使うソフトの名称や実際の仕事内容(仕訳入力、給与計算、決算書の作成補助等)を書いておくとアンマッチの減少が期待できます。

また、会社側として「このような人に来てもらいたい」という希望がある場合、求める人の学歴(例 大卒以上)や必要となる資格(例 簿記2級)を記載することができるほか、職務歴○年以上、という職務経験を記載することもできます。豊富な職務経験がある人の方が即戦力になりやすいですが、その分、他社との競争になりますので、会社で教育指導できる体制にある場合には「不問」として応募者の間口を広げる方法もあります。

ポイント3 会社のアピール策
img_onepoint_0058_02.jpgすでに知名度のある会社以外、応募者にとって応募する企業は未知の内容のはずです。しかし、ハローワークの求人では「事業所登録シート」で会社の「事業内容」と「会社の特徴」を記載する欄がありますので、この欄を魅力的にすることは応募者を惹き付ける要因となります。ただ通り一遍に「○○業、平成2○年創業」とするだけではなく、「独創的な○○を制作し、平成2○年には○○ビジネス賞を受賞しました」など、応募者にわかりやすくアピールする内容を心掛けるのもよいでしょう。ただし、この欄は各90字と文字数制限がありますので、コンパクトにまとめることが重要です。そして、ホームページのアドレス記載欄もありますので、ここからホームページに誘導して魅力をアピールすることもできます。

上記欄以外では求人票の「備考欄」や「その他特記事項」の欄を活用して、「社屋からは○○湖が見渡せる環境のいいオフィスです」や「○○駅目の前で通勤に便利です」など、直接の労働条件以外の面で自社をアピールすることも可能です。

まとめ
求人票は「ただ書けばよい」という時代ではなくなりました。自社の魅力をアピールし、応募者の「心をつかむ」内容を心がけることが重要でしょう。

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