中小企業者等の少額減価償却資産特例とは|税務通信 No.3520

No.3520
(平成30年8月27日号)4頁

税務の動向 ソフトウェアに係る追加ライセンスの購入は"新規資産"の取得と認識

Q1

 パソコン1台当たりの追加ライセンスの購入費用が30万円未満であれば、中小企業者等の少額減価償却資産特例を適用することが可能とのことですが、この特例の概要と適用をする際の留意点を教えてください。


A1

 中小企業者等の少額減価償却資産特例とは、青色申告書を提出する中小企業者等が、減価償却資産で30万円未満のものを取得し、事業の用に供した場合に、一定の限度額の範囲内で、その事業の用に供した事業年度の損金(費用)として処理することができる特例です。
 この特例の適用を受ける際には、一定の事項を記載した明細書(別表)を確定申告書に添付する必要があります。

1.特例の適用の対象となる法人
 特例の適用の対象となる法人は、青色申告法人である中小企業者又は農業協同組合等で常時使用する従業員が1,000人以下の法人をいいます。
 中小企業者とは、次に掲げる法人をいいます。
(1)資本金または出資金額が1億円以下の法人
 ただし、次の法人は資本金もしくは出資金が1億円以下であっても、特例の適用はありません。
① 大規模法人に発行済株式の2分の1以上を所有されている法人
② 2以上の大規模法人に発行済株式の3分の2以上を所有されている法人
(※)大規模法人とは資本金もしくは出資金が1億円超の法人をいいます。
(2)資本または出資を有しない法人のうち、常時使用する従業員が1,000人以下の法人
 
 なお、平成31年(2019年)4月1日以後に開始する事業年度から、中小企業者のうち適用事業年度前3年の平均所得金額が15億円を超える事業者が適用除外事業者として対象法人から除外されます。

2.特例の対象となる資産と限度額
 特例の対象となる資産は、取得価額が30万円未満の減価償却資産です。ただし、適用を受ける事業年度における少額減価償却資産の取得価額の合計額が300万円を超えるときは、その取得価額の合計額のうち300万円に達するまでの少額減価償却資産の取得価額の合計額が限度となります。なお、1事業年度が12か月でない場合には、300万円をその月数で按分します。

(具体例)
 追加ライセンス(1台あたり18万円)を20台分購入した。
 300万円÷18万円=16.666台 ≒ 16台
 16台分×18万円=288万円 ... 特例が適用
 (20台分―16台分)×18万円=72万円 ... 特例適用なし


3.確定申告書への明細書の添付
 この特例は、法人税の確定申告書にこの特例の適用を受ける少額減価償却資産の取得価額に関する明細書(別表16(7))の添付がある場合に限り適用されます。したがって、別表の作成及び添付を忘れないように注意が必要です。