雇用安定控除とは|税務通信 No.3471

No.3471
 (平成29年8月28日号)4頁

【雇用安定控除】 地方版・所得拡大促進税制は適用要件が厳しくなっただけで更なるインセンティブはなし

Q1

 雇用安定控除とは、どのような制度ですか。


A1

 雇用安定控除とは、外形標準課税が適用される法人の事業税(付加価値割)の計算の対象となる報酬給与額が収益配分額の70%を超える場合、つまり人件費率が高い場合に、付加価値額から一定額を控除する制度です。

1.付加価値割・収益配分額とは
 外形標準課税が適用される法人の事業税は、所得割・付加価値割・資本割の合計額となり、このうち付加価値割は収益配分額と単年度損益の合計額に1.2%の税率を乗じて計算します。
 収益配分額とは、報酬給与額・純支払利子・純支払賃借料の合計額をいいます。報酬給与額は、役員や従業員に支払う報酬、給与、賃金、賞与、退職手当等の合計額をいい、純支払利子は支払利子から受取利子を差し引いた金額、純支払賃借料は支払賃借料から受取賃借料を差し引いた金額をいいます。なお、純支払利子と純支払賃借料は、それぞれ受取額を差し引いた結果マイナスとなった場合はゼロとして取り扱います。

2.雇用安定控除とは
 報酬給与額が収益配分額の70%を超える場合には、報酬給与額から収益配分額の70%に相当する金額を控除した金額を雇用安定控除額として、付加価値額から控除します。

 具体例で確認してみましょう。

(前提条件)
1.収益配分額等の内訳
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2.雇用安定控除の適用の判定
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3.雇用安定控除の計算
 報酬給与額400 - 収益配分額500×70%(=350)= 50

4.付加価値額の計算
 収益配分額500+単年度損益200-雇用安定控除50=650