法人税法上の資本金等の額|No.3423

No.3423
(平成28年9月5日号)2頁

税務の動向 東京都における外形標準課税で申告誤りの多い事例を紹介

Q1

 「資本金等の額」の計算誤りが多い、とありますが、「法人税法上の資本金等の額」は、どのように規定されているのでしょうか。


A1

 「法人税法上の資本金等の額」の具体的な計算は、法人税法施行令8条に規定されています。

(資本金等の額)
第八条
 法第二条第十六号(定義)に規定する政令で定める金額は、同号に規定する法人の資本金の額又は出資金の額と、当該事業年度前の各事業年度( 略 )の第一号から第十二号までに掲げる金額の合計額から当該法人の過去事業年度の第十三号から第二十号までに掲げる金額の合計額を減算した金額( 略 )に、当該法人の当該事業年度開始の日以後の第一号から第十二号までに掲げる金額を加算し、これから当該法人の同日以後の第十三号から第二十号までに掲げる金額を減算した金額との合計額とする。


 この規定は、資本金等の額について、法制上の資本金の額を活かしつつ、税法上の拠出資本を表現する、絶妙なバランスをとっています。
 下記の[1]+[2]+[3]が資本金等の額とされています。

[1]資本金の額または出資金の額(会社法等における資本金の額など)
[2]当該事業年度前の各事業年度の資本金等の額の
   加算項目(1号~12号)
  △減算項目(13号~20号)
[3]当該事業年度の資本金等の額の
   加算項目(1号~12号)
  △減算項目(13号~20号)


 この中で、税法独自の計算規定は、[2]と[3]だけになります。

 また、[2]と[3]を分けているのにも理由があります。
 平成18年度税制改正により、自己株式の取得によって資本金等の額が減少することになりました。その結果、資本金等の額も期中でも減少することになりました。そこで、わざわざ[3]を独立させて、期中の資本金等の額の増減がありうることを明確化しているわけです。
 今までは、事業年度末の資本金等の額を把握すればよかったものが、期中での資本金等の額の把握が必要になったので、期末時点での計数表示から、増減額概念への転換が行われたのです。