面接指導および産業医等の強化がなされています

img_onepoint81_01.jpg残暑もひと段落し、これから徐々に秋の訪れとなります。何をするにも最適な季節ですので、計画的に行動しましょう。さて、今年の4月から「長時間労働者に対する面接指導」と「産業医・産業保健機能」が強化されています。すでに施行されていますので会社担当者の方は内容確認の上、未対応事項については体制整備を図ってください。

労働時間の把握と長時間労働者への通知
事業者は後段の面接指導を実施するため、タイムカードやPCの使用時間の記録等の客観的な方法によって、労働者の労働時間の状況を把握しなければなりません。事業者はこの内容を記録し、3年間保存する措置を講じなければなりません。また、この労働時間把握は労働者の健康を確保するためのものですので、原則として残業代の対象にならない「裁量労働制対象者」や「管理監督者」もその対象になります(高度プロフェッショナル制度対象労働者除く)。

長時間労働者に対する情報の通知
時間外・休日労働時間をカウントした結果、その超過した時間が1月あたり80時間を超えていた従業員がいた場合、事業者は本人に対して速やかに超えた時間に関する情報を通知しなければなりません(裁量労働制対象者や管理監督者含む)。重要なのはこの80時間超過者は申出があれば医師による面接指導を受けることができますので、面接指導の案内と申出の有無の確認を併せて行うことが望まれます。

<長時間労働の通知>

1月あたり80時間を超過⇒ 事業者が速やかに本人に⇒ 超えた時間に関する情報の通知

面接指導の要件

1月あたり80時間超過 + 疲労の蓄積が認められる + 本人からの申出 ⇒ 面接指導

注)研究開発業務従事者、高度プロフェッショナル制度対象労働者に対しては、1月100時間超過時に本人の申出なく面接指導を行わせる義務あり。

産業医への情報提供と権限強化
産業医を選任した事業者は、産業医に対し、以下の情報を提供しなければなりません。

項目 時期
健康診断、面接指導、ストレスチェックに基づく面接指導実施後に講じた措置またはしようとする措置の内容等 医師または歯科医師から意見聴取後遅滞なく
時間外・休日労働が1月あたり80時間を超えた従業員の氏名、
超えた時間に関する情報
当該超えた時間の算定後、速やかに
産業医が従業員の健康管理等を適切に行うために必要と認めるもの 産業医の希望後、速やかに


また、事業主は産業医に以下の権限を付与すべきとされています。

・事業者または総括安全衛生管理者に対し意見を述べること。
・従業員の健康管理等を実施するために必要な情報を従業員から収集すること。
・従業員の健康確保のために緊急の必要がある場合、従業員に対して必要な措置をとるべきことを指示すること。


産業医の勧告と衛生委員会等に対する調査審議

産業医はあらかじめ事業者の意見を求めた上で、従業員の健康管理等について勧告することができ、その勧告を事業主が受けたときは、勧告の内容・勧告を踏まえて講じた措置または講じようとする措置の内容を衛生委員会等に報告する他、内容を記録し、3年間保存しなければなりません。また、産業医は専門的な立場から、従業員の健康管理等について積極的に提案できるよう、衛生委員会等に対して必要な調査審議を求めることができます。

産業医がいない事業場での面接指導はどうするか
img_onepoint81_02.jpg長時間残業(1月80時間超)に該当する従業員から面接指導の希望申出があった場合、産業医を選任している事業場あれば、産業医先生に面接指導をお願いすることができます。ですが、従業員50人未満で産業医の選任義務のない事業場の場合はどうしたらよいでしょうか。その場合は、管轄地域ごとに「地域産業保健センター」という機関があり、申し込みによる無料対応が可能となっています。

下記サイトをご参照ください。
https://www.johas.go.jp/sangyouhoken/tabid/333/Default.aspx