災害時の働き方

img_jistumu_0094.jpg災害によって出社できない場合に、会社として労働者の勤務についてどのように取り扱うかということが問題になることがあります。

災害によって出社できないのであれば、労使双方に過失がないことが通常であるため、ノーワークノーペイの原則に従い、無給の扱いで問題ありません。ただし、給与の取り扱いについて疑義が生じることのないように、給与規定等において、欠勤時の給与控除について明記しておく必要があるでしょう。 また、単純に災害のみが原因ではなく、会社側の備えが不十分であったために出社することが困難になったような場合には、賃金全額が発生する可能性があるため注意が必要です。

一方で、災害によって出社できない場合にも自宅勤務という形で働いてもらいたい場合には、テレワークの扱いとすることが考えられます。 テレワークの場合は、労働時間管理をどのようにするかということが問題になります。

厚生労働省によれば、以下の要件を満たす場合には「事業場外労働時間制」を適用することができるものとされています。
①業務が自宅で行われること
②パソコンが使用者の指示で常時通信可能な状態となっていないこと
③作業が随時使用者の具体的な指示に基づいて行われていないこと

このうち②の要件ですが、パソコンが回線に接続されているとしても、それのみで同要件に該当しなくなるわけではなく、労働者が自由に情報通信機器から離れることや通信可能な状態を切断することが認められている場合は、同要件に該当することになります。また、会社から携帯電話を支給されているとしても、即応することが義務付けられていないような場合には、やはり同要件には該当することになります。

このような要件を満たすことが難しい場合には、原則に従い「実労働時間」を管理する必要が生じることになります。

災害時の勤務の取り扱いに関しては、個々人の自宅における実労働時間をすべて把握・管理することは煩雑であり、労働時間の正確性を担保することも難しいため、事業場外みなし労働時間制を適用するか、欠勤扱いとしノーワークノーペイの原則を適用するか、いずれかの方法を選択することがよいものと考えられます。

いずれの取り扱いを採用するかということは、あらかじめ定めておくほうが、非常時の対応で混乱が生じずによいものと考えられます。