• 会計

数学的素養で 会計理解に差をつける!

数学 × 会計

金子智朗 著

A5判 240頁
2024年12月刊行
ISBN978-4-7931-2841-7

  • 税込価格 ¥ 2,420税抜価格 ¥ 2,200 )

    一般価格
    ※会員価格は適用されません。会員制度ご契約中の方は会員サイトを経由してください。

    数量

各種オンライン書店(Amazon、楽天ブックス)でもご購入いただけます。
※オンライン書店から購入される場合、会員価格は適用されませんのでご注意ください







【 数学的素養で、会計・税務のプロとして差が付く時代。数学という言語を業務に活かすための1冊です 】
 ガリレオが「宇宙は数学という言語で書かれている」と言ったように、数学は言語です。数字に関することの多くは、100の言葉よりもたった1つの数式の方が雄弁に、しかも本質を語ってくれます。
 学生時代にどの段階からか、「数学は捨てた」とおっしゃる方も少なくありません。しかし、経済合理性を重視する管理会計では数学の素養は必須です。損益分岐点を求めるためには一次方程式が解けなければなりませんし、固変分解の1つである最小二乗法ではシグマや微分が使われています。
 また、現在の会計基準には数学の考え方が非常に入り込んできています。リース、固定資産の減損、退職給付会計、公正価値概念と、枚挙にいとまがないくらいです。それは、欧米人が言うところの「経済合理性」とは、数学的に妥当性を持つことを意味することが多いからです。
 本書は、「PartⅠ 会計の基礎」、「PartⅡ 数学と会計」と2つのパートに分かれており、Ⅱでは、会計のどのケースでどういう数学が使われるのか、そのためにはどういう数学を理解しておくべきなのかを解説しています。

著者紹介

コンサルタント・公認会計士 
東京大学工学部卒業,同大学院修士課程修了。
日本航空(株)において情報システムの企画・開発に従事しながら公認会計士試験に合格後,現PwCコンサルティング等を経て独立。現在,ブライトワイズコンサルティング合同会社代表。
会計とITの専門性を活かしたコンサルティングを中心に,各種セミナーや企業研修も多数行っている。名古屋商科大学大学院ビジネススクール教授も務める。
『「管理会計の基本」がすべてわかる本 第2版』(秀和システム),『ケースで学ぶ管理会計』,『理論とケースで学ぶ財務分析』(以上,同文舘出版),『ストーリーで学ぶ管理会計入門』(Kindle),『教養としての「会計」入門』(日本実業出版社)など著書多数。

主要目次

【PART Ⅰ 会計の基礎】
1 そもそも会計とは何か
2 まずはカタチから入りましょう
3 カタチに宿る魂は如何に
4 税金のお話

【PART Ⅱ 数学と会計】
1 算数から数学への壁 ~具体的思考から抽象的思考へ
2 方程式の威力 ~アレコレ考えず式に解かせる
3 「〇〇をxとする」の深い意味 ~「分からないことは分からない」と自覚することの重要性
4 マイナスとは何か ~引き算ではなく方向を表す
5 キャッシュ・フローの符号の意味 ~「キャッシュ・フローはベクトル」という世界初(?)の説明
6 式の変形 ~変数を一箇所にまとめて裸にする
7 ROICを使う意義 ~ 「皆が使っているから」以上の理由はあるか
8 定率法の昔と今 ~理論的だったものが人為的なルールになった
9 不等式の変形 ~マイナスを掛けると不等号の向きが変わる
10 定率法の制度はこういうこと ~分かりづらい制度の裏にシンプルな数学あり
11 独立変数と従属変数 ~要素分解の鉄則の先に見えてくる善玉コスト悪玉コスト
12 ピザ屋はいくら損をしたか ~独立変数と従属変数の混在は間違った意思決定にもつながる
13 関数 ~ツールに過ぎないという割り切りが重要
14 損益分岐点の求め方 ~難しいと感じるのは数学が分かっていないから
15 価格戦略 ~数学によって初めて見える意外な真実
16 量産効果の真実 ~「たくさん作ればコストが下がる」は本当か?
17 売上高を因数分解する ~因数分解によって見えてくる成功への道筋
18 数列 ~割引現在価値やリースのための前提知識
19 定額法は等差数列、定率法は等比数列 ~減価償却も数列で説明できる
20 数列の和 ~嫌われ者のΣ(シグマ)のお話
21 正味現在価値で投資を評価することの本質 ~「現在価値」とはこういう
こと
22 資産の価値 ~「価値」は使途によって変わる
23 資本コストとWACC ~何かと話題の「資本コスト」とはこういうこと
24 企業価値 ~M&Aにおける重要概念
25 ターミナル・バリューと無限数列の和 ~ニワトリと企業の価値算定の違い
26 ローンの計算 ~金利は残債にかかる
コラム 「バックステージ」 「26ローンの計算」の舞台裏 ~スマートに見える裏ではこれだけのことを考えている
27 ファイナンス・リース ~ローンが分かれば、リースも分かる
28 償却原価法 ~基本にあるのは「現在価値」
29 固定資産の減損の本質 ~やっていることは正味現在価値による投資の評価
30 資産除去債務の会計処理 ~これも基本は「現在価値」
31 貸倒懸念債権の貸倒見積高の算定 ~2つの利子率を明確に区別するのが理解のポイント
32 サイン・コサインなんて何に使う? ~三角関数のお話
33 土地評価にサイン・コサインを使う ~三角関数を知らなければプロの仕事はできない
34 微分 ~微分は瞬間的な変化率を求める手法
35 限界利益は微分の概念 ~これで初めて分かる「限界」の意味
36 最大最小問題 ~固変分解や経済的発注量の理解に必要な前提知識
37 合成関数の微分と偏微分 ~少々高度だけどこれも次への前提知識
38 固変分解 ~最小二乗法によって固定費と変動費に分ける
39 経済的発注量 ~結果を覚えても何の意味もない