第277回 新リース会計基準における残価保証の取扱い

2026年1月1日
■残価保証の取り決め
リース取引を行うときに、リースの貸手と借手との間で残価保証の取り決めが行われる場合があります。残価保証とは、リース契約において、リース期間終了時に、リース物件の処分価額が契約上約束した保証価額に満たない場合に、借手に対して、その不足額を貸手に支払う義務が課せられるものをいいます。残価保証額とは、その保証価額をいいます。
残価保証の取り決めがあったときの会計処理が改正後の「リースに関する会計基準」およびその適用指針において変更されている点に留意する必要があります。
■改正前のリース会計基準における残価保証の取扱い
改正前の「リース取引に関する会計基準」では、現在価値基準の判定において、リース契約上に残価保証の取決めがある場合は、残価保証額をリース料総額に含めるものとされていました。また、残価保証額をリース料総額に含めた上で、リース資産の減価償却においては、残価保証額を残存価額として取り扱うものとされていました。
■改正後のリース会計基準における残価保証の取扱い
改正後の「リースに関する会計基準」では、リース料に残価保証額ではなく、「残価保証に係る借手による支払見込額」を含めるものと改められました。「残価保証に係る借手による支払見込額」とは、残価保証額からリース期間終了時の原資産の処分価額の見積額を控除した金額です。例えば、残価保証額が500万円と取り決められている場合に、リース期間終了時の処分価額を400万円と見積もった場合は、100万円ということになります。このように「残価保証に係る借手による支払見込額」は、残価保証額とは異なる金額となります。
また、使用権資産の減価償却において、残価保証額を残存価額とする取扱いは廃止され、残存価額ゼロとして償却するものと改められました。なお、税務上の取扱いから、備忘価額(1円)に達するまで償却することになります(法令61条1項2号イ)。
上記の会計基準の改正に合わせて、税務上も、令和7年度税制改正により、残価保証額を残存価額とする取扱いは、廃止されました。
令和7年度税制改正のポイント
・取得価額から残価保証額を控除しないこととされた。
・備忘価額(1円)まで償却できることとされた。















