新しい経済政策パッケージ

img_onepoint_0063_01.jpg新しい年を迎えました!今年は働き方改革について、いよいよ具体的な動きがありそうですので事務担当者の方は気を引き締めていきましょう!さて、今回は昨年12月8日に「新しい経済政策決定パッケージ」が閣議決定されましたので、この内容を確認しておきましょう。

今回目指すもの

今回の経済政策パッケージは、少子高齢化という大きな壁に立ち向かうため「生産性革命」と「人づくり革命」を断行し、経済成長の実現によって社会保障を充実し、子供も、子育て世代も、お年寄りも、誰もが安心できる社会基盤の実現を目指すとされています。

人づくり革命

人づくりこそが次なる社会を切り開く原動力だとして、子供達に関することや介護に携わる人に予算を振り分けるとしています。具体的には、若い親世代の子育て負担を軽減させるため3歳から5歳までの子供たちの幼稚園、保育所、認定こども園等の教育無償化、待機児童問題に関して女性就業率80%に対応できる32万人分の保育の受け皿を2020年度末までに整備、所得が低い家庭の子供たちに対する大学、短大、高等専門学校等の授業料減免措置、給付型奨学金、等が計画されている他、介護職員に対する処遇改善が含まれています。

生産性革命

生産性向上のため、企業の投資促進や破壊的イノベーションによる生産性革命が計画されています。具体的には企業の設備投資を後押しするために固定資産税の負担減免や法人税の負担軽減、各産業における自動化や無人化、それにICT化(Information and Communication Technology~情報コミュニケーション技術)を促進するとされています。

子ども・子育て拠出金

img_onepoint_0063_02.jpg上記の革命を実現するための財源ですが、2019年10月の消費税率10%への引き上げによる増収分を充当する他、企業が負担する子ども・子育て拠出金が充てられるとされています。後者の子ども・子育て拠出金については、法定の拠出金率の上限を0.25%から0.45%に変更し0.3兆円を増額、それを2018年度から実施する「子育て安心プラン」の実現に必要な企業主導型保育事業(幼児教育の無償化の実施後は、3歳~5歳児及び住民税非課税世帯の0~2歳児の企業主導型保育事業の利用者負担助成を含む)と保育の運営費(0~2歳児相当分)に充てることとし、そのための子ども・子育て支援法の改正法案を次期国会に提出するとしています。

労働保険料

労働保険料について、保険財政の動向を検証しつつ負担軽減等について検討する。特に中小企業に対しては、企業主導型保育事業の運営費における企業自己負担部分を軽減する等の助成策を検討すると書かれています。

会社担当者における注意点

上に書かれているように「子ども・子育て拠出金」と「労働保険料」の改定が予想されます。会社担当者の方は引き続き情報収集と対応が必要になると思われます。また、マスコミ等ではあまり取り上げられていませんが、生産性革命の「成長分野への人材移動と多様で柔軟なワークスタイルの促進」という項目の中に、解雇無効時の金銭救済制度について、「透明かつ公正な労働紛争解決システム等の在り方に関する検討会」の検討結果を踏まえ、可能な限り速やかに労働政策審議会において法技術的な論点についての専門的な検討に着手し、同審議会の最終的な結論を得て所要の制度的措置を講じる、とあります。このあたりについても要注意ですね。

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