シンジケート・ローン手数料|税務通信 READER'S CLUB

 

2021年11月9日

 

No.3670(令和3年9月13日号) 37頁
<税務相談>印紙税(シンジケート・ローン契約書の取扱い)
Q1

 シンジケート・ローンに係る手数料は、法人税法上、どのように扱われるのでしょうか?

A1

 資金調達手段の1つであるシンジケート・ローン契約とは、複数の金融機関が協調してシンジケート団を組成し、一つの融資契約に基づき同一の条件で融資を行うローン契約です。

シンジケート・ローン契約においては、シンジケート・ローンを組成するアレンジャー(幹事金融機関)が、元利金の受渡しや契約上の事務管理などの事務代行もします。参加する金融機関をアレンジャーが募集する点で、社債発行と類似しています。この組成(ストラクチャーの提案、契約条件の取りまとめ、契約書の作成など)の対価として発生する手数料をアレンジメントフィー、ローン期間中に生じる事務の代行手数料をエージェントフィーと呼びます。これらの手数料は、金利とは別に発生し、不返還条項が付いていることが一般的です。

まず、アレンジメントフィーは、シンジケート・ローン契約に係る調印までの活動に対する対価であり、すでに役務の提供が完了しているものであることから、その発生した事業年度の(一括)損金になると考えられます。
一方で、エージェントフィーは、アレンジャーが貸付人の委託に基づき代理人として行う、シンジケート・ローン契約締結後の元利金等の資金決済業務や財務制限条項等の契約内容のモニタリングなどの活動に対する対価であり、これらの役務提供はシンジケート・ローンの借入期間に及ぶものです。したがって、エージェントフィーは、シンジケート・ローンの借入期間の経過に応じて損金になると考えられます。

なお、最終弁済期限までの間に、シンジケート・ローン契約を解消した場合、エージェントフィーの未償却部分は、原則として解消時の損金となります。しかし、解消に伴って個別の融資に切り替えた場合、当該エージェントフィーの未償却部分が新しい金利条件等に反映されているなどの事実があれば、その事実関係を踏まえた処理をすべきです。

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