経理DXに関するアンケート結果(2023年3月~4月実施)
ZEIKEN PRESS(運営:税務研究会)では、経理DXに関する対応状況や取り組みの中でのご意見についてアンケートを実施いたしました。アンケート回答の内容をまとめましたので、実務の参考にご覧ください。回答者の約85%が経理責任者・担当者もしくは職業会計人の方ということで、実際に経理DXの推進に関わっておられる、特に関心の高い層からご回答をいただきました。
なお、具体的な内容に関する記述は、一部抜粋して掲載しております。
◆実施の概要
- ■ 実施期間: 2023年3月27日~4月17日
- ■ 募集方法: (弊社のメルマガ読者を中心とした)インターネットによる回答
- ■ 有効回答: 470件
Q.あなたの会社では「経理DX」を進めていますか?
Q.現在、経理DX関連で具体的に取り組んでいることがあれば教えてください。
【複数回答可】
Q.経理DXを進めることで期待する効果は何でしょうか?
【最大3つまで回答可】
Q.経理DXを進める際に課題となることは何でしょうか?
【最大3つまで回答可】
Q.経理DXを進めるにあたり、導入の検討をしているツールはありますでしょうか。
【自由回答】
▽具体的な回答(いただいた回答より一部抜粋)
- ■ 電子帳簿保存法に対応した経費精算システム
- ■ 事務システムの簡略化及び市販ソフトの更なる活用
- ■ 電子帳簿保存法に対応した書類管理ソフト
- ■ 複合機を使ったペーパーレスソフト
- ■ 証憑保存と連動する基幹システム
- ■ クラウド会計ソフト
Q.ツールを導入するにあたって、重視するポイントはありますでしょうか?
【自由回答】
重視ポイントランキング TOP5
- 1位 費用対効果
- 2位 利便性
- 3位 業務効率の向上
- 4位 他ソフト、システム、業務内容との連携性・適合性
- 5位 機能の充実性・汎用性
▽具体的な回答(いただいた回答より一部抜粋)
- ■ 既存システムとの連携が容易であること
- ■ 直感的に操作ができ、社員が使いやすいこと
- ■ データの廃棄がしやすいこと
- ■ 社内での承認フロー変更や内部監査資料としての要件を満たせるか、 従来の資料とは異なる為、手間がふえるのではないかといった問題がないか確認すること
- ■ 請求書以外への対応が可能で、契約書など将来に渡り使えるシステムであること
Q.経理DXを進めるにあたり、あるとよい情報やサービス(サービスの機能を含む)はありますでしょうか?
【自由回答】
▽いただいた回答より一部抜粋
- ■ セキュリティー面での課題をクリアしながら、円滑に取引先と共有できるようになってほしい。
- ■ 300人程度の中小企業の取り組み状況が知りたい。
- ■ バーコード・QRコードを利用して帳票を認識・処理する機能がほしい。
- ■ リアルでのセミナーや個別指導を受けたい。
- ■ テキストドキュメントだけでなく、図や動画での導入事例があるとよい。
Q.すでに経理DXに取り組んでいる方にお伺いします。経理DXについて、これから取り組む方に向けてのアドバイスがありましたらご記入下さい。(自社の取組状況を踏まえたアドバイス・ご助言など)
【自由回答】
▽いただいた回答より一部抜粋
『社内外の調整について』
社内外のDXやITに詳しい方(企業や専門家)を選定もしくは契約し、助言を得ながら中期的(2~3年を目途)に業務改革を進めると社内外の調整がしやすいと思います。
『経理人材の IT スキル向上・システムの仕様の理解が重要』
IT部署主導で進めていたが、実運用開始時に管理側及び営業側で仕様がわからず混乱が生じました。事前に、説明会の開催や E ラーニングの実施等行っていましたが、やはり実務上は様々な事象に柔軟に対応する必要があり、経理人材の IT スキル向上・システムの仕様理解までが必要なのではないかと感じました。
『各部署の業務に詳しいキーマンを選定』
プロジェクトマネジメントの手法で、各部署の業務に詳しいキーマンを選定し、DX化を推進することが重要です。そうすることで、システム開発の手直し等、余分な手間を減らすことができます。
『まずは、ペーパーレス化からスタート』
所内文書からペーパーレス化を進め、顧客納品にも徐々にペーパーレス化を進めています。
『何のためのDX化なのか、会社のありたい姿を明確に。』
DX化のためのDX化とならないように、”何のためにどの業務をDXするか”を明確にすることをお勧めします。
また、会社全体で”ありたい姿”をよく考えて浸透・納得したうえで、それに合うシステムを見つけることが一番大事な点だと思います。そして、システムを決めたら、そのシステム標準に従った業務プロセスを構築(今までを刷新し、組織体制も合わせる)することが、組織の強化につながると思います。そうすることで、導入後の運用・メンテナンスも格段と楽になります。
『DX推進には、関連部署との共通認識が重要』
関連部署との共通認識が大変大事です。ひとつの部門が一任してDX化を推進するのではなく、関連部署を巻き込んでの推進が必要不可欠です。頑張って下さい!!