2割特例終了後の「3割特例」と簡易課税届出の注意点 ほか
【TAX TOPICS|マネジメント倶楽部デジタル8月号】

2026年8月10日
○●———————
このコラムでは、掲載月に関連する税の身近なトピックをピックアップして、簡潔にまとめてお届けしています。
毎月3〜4つのトピックを取り上げています。
※本記事は「マネジメント倶楽部デジタル」に掲載されたものです
———————●○
2割特例終了後の「3割特例」と簡易課税届出の注意点
インボイス制度の開始に伴い免税事業者から課税事業者となった方に適用されてきた「2割特例」が、令和8年9月30日の属する課税期間をもって終了します。個人事業者は令和8年分まで、法人の場合は、例えば3月決算法人であれば令和9年3月期まで2割特例を利用できますが、それ以降は使えなくなります。
こうした中、令和8年度税制改正では、急激な税負担増を和らげる措置として「3割特例」が創設されました。これは個人事業者を対象に、令和9年分及び令和10年分の消費税申告について、納付税額を売上税額の3割とする制度です。3割特例の主な要件は、①個人事業者であること、②基準期間や特定期間の課税売上高が1,000万円以下であること、③インボイス発行事業者であることなどです。注意が必要なのは、この3割特例は法人には適用されないという点です。法人は2割特例終了後、直ちに原則課税または簡易課税の選択を迫られます。業種によっては簡易課税が有利になるケースも多いため、みなし仕入率の確認や有利不利判定を早めに行うことが重要です。
簡易課税を選択する場合、通常は適用を受けようとする課税期間開始日の前日までに届出が必要ですが、2割または3割特例の適用を受けた翌課税期間から簡易課税に移行する場合には特例があり、その課税期間の確定申告期限までに届出書を提出すれば足りることとされています。

青色申告の10万円控除要件が変わります
令和9年分以後の所得税から、青色申告特別控除の「10万円控除」の適用要件が見直されます。これまで簡易簿記による記帳でも適用できた10万円控除ですが、一定以上の売上規模がある事業者については、今後適用できなくなります。改正後は、不動産所得または事業所得を生ずべき事業を営む方のうち、簡易簿記で記帳している場合において、その年の前々年分の不動産所得または事業所得に係る収入金額が1,000万円を超えると、10万円の青色申告特別控除を受けることができなくなります。例えば、令和7年分の収入金額が1,000万円を超えている場合、令和9年分の申告では10万円控除は適用されません。
一方で、複式簿記による記帳を行い、電子申告(e-Tax)で期限内に申告を行えば、65万円の青色申告特別控除を受けることができます。さらに、電子帳簿保存法の要件を満たす優良な電子帳簿の保存を行っている場合には、控除額は最大75万円となります。そのため、今後は複式簿記への対応に加え、電子申告や帳簿のデジタル化への対応も重要になってきます。
なお、不動産所得については、収入金額が1,000万円を超える場合でも、「業務的規模」の不動産所得であれば、従来どおり最大10万円控除を受けることができます。また、「業務的規模」の方は、簡易簿記から複式簿記へ移行したとしても控除額は最大10万円のままであり、65万円控除の対象にはなりませんので注意が必要です。
通勤手当の「駐車場代」も非課税に
令和8年度税制改正では、マイカー・自転車通勤者に支給する通勤手当の非課税範囲が拡大され、新たに一定の要件を満たす駐車場や駐輪場の利用料金についても、月額5,000円を上限として非課税枠に加算できるようになりました。対象となるのは、勤務先周辺や、通勤で利用する駅・停留所周辺にある駐車場や駐輪場で、自宅近隣の月極駐車場などは対象外です。
非課税限度額は、「通勤距離に応じた限度額」と「駐車場料金相当額(上限5,000円)」の合計額で判定します。例えば、片道50kmの従業員の場合、通勤距離に応じた非課税限度額は32,300円ですが、月額8,000円の対象駐車場を利用している場合には、上限の5,000円を加算した37,300円までが非課税となります。また、駐車場料金は月額契約だけでなく、年契約やコインパーキングの都度利用も対象です。年払いの場合は月額換算し、都度利用の場合は実際の利用額などを基に1か月相当額を算出することになります。
![]()
※本コラムでは、さまざまな経営者にとって役立つ記事が集まるデジタル情報誌『マネジメント倶楽部デジタル』に掲載されている記事の一部を公開しています。
\会計事務所の皆さまへ/
マネジメント倶楽部デジタルで、
このような連載コラムを顧問先にお届けすることができます!
マネジメント倶楽部デジタルの‟ココがおすすめ!”
- 無料でお届けすることができます(有料プランもございます)。
- 顧問先への継続的なコミュニケーションツールとしてもぴったり!
- 中小企業の経営情報などが掲載されており、顧問先との話題作りとしても。
マジメント倶楽部デジタルの‟ココが安心!”
- マネジメント倶楽部デジタルの掲載記事は、税務研究会が監修しています。
- マネジメント倶楽部は紙版で刊行された1997年10月以来、多くの経営者様にご愛読いただいています。
- 顧問先の数やご予算などに応じて、最適なプランをお選びいただけます。
__今月末までのお申込みで、次月よりご利用スタート!
\まずは気軽に始められる「無料プラン」を是非お試しください!/














