緊急事態が“起きてから”では遅い ~中小企業こそ、今取り組むBCP~
【中小企業のための経営情報|マネジメント倶楽部デジタル4月号】

2026年4月13日

 

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このコラムでは、中小企業の経営に役立つヒントや、おさえておきたい今話題の情報などを、中小企業診断士の立場から、わかりやすく解説します。
※本記事は「マネジメント倶楽部デジタル」に掲載されたものです
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2020年のコロナ禍は、これまで誰も想定していなかったようなできごとの連続でした。また、東日本大震災、熊本地震や能登半島地震、気候変動による台風や豪雨被害の拡大など、深刻な自然災害も増えています。こうした事態が、操業停止など企業の事業活動にも深刻な影響を及ぼしています。その結果、緊急事態下での事業の継続・早期復旧を目的としたBCP(Business Continuity Plan:事業継続計画)の重要性が改めて認識されるようになっています。

 

●BCPとはどのようなものか

BCPは、緊急事態でも事業を止めない/早く再開するために何をするか、をまとめたものです。完璧な計画を立てる必要はなく、いざという時にパニックにならないよう、重要な業務を守るための行動に優先順位をつけるのが目的です。具体的な内容としては、以下が挙げられます。

・想定するリスク :地震・水害、停電による操業停止、システム障害など
・重要業務の特定 :操業に直結する業務明確化
・人への対応ああ :安否確認方法や判断ルール
・設備の対応ああ :代替拠点、データのバックアップなど
・取引先への対応 :連絡方法、納期遅れ時の対応など

必ずしもすべてを網羅する必要はなく、重要と思われる点がある程度整理されていれば、緊急時に十分活用可能です。

 

●中小企業にこそBCPは必要

BCPは、大勢の従業員や拠点を抱える大規模な企業が作るもので、中小企業には縁のない話だと感じる方も多いでしょう。しかし中小企業は、全国レベルの緊急事態はもちろん、地域レベルの比較的小規模な災害や短期間の操業停止であっても、事業に大きな影響が生じます。また人的・物的リソースが限られるため、対応を担う人が限られ、初動対応が遅れやすいことも多く見られます。こうしたことから、中小企業がBCPの策定に取り組む意義は、大企業以上に大きいといえます。

 

●BCPに取り組むメリット

中小企業がBCPに取り組むことにより、いざという時の対応方法が明確になり、非常時でも迷わず行動するための準備を整えられます。これにより、緊急事態による事業への影響を最小限に抑え、停止期間を短縮することができます。判断ルールや優先項目を決めておくことは、災害時のみならず日常的な経営判断にも効果があります。また、策定したBCPを、従業員と共有し、日ごろから理解を深めておくことで、従業員の不安が軽減され、会社に対する信頼感の向上にもつながります。さらに、BCPの有無は、取引先や金融機関からの信用力にも影響します。

このように、中小企業もBCPに取り組むことで多くのメリットが得られます。

 

●今から取り組むBCP

BCPと聞くと、専門的で難しいという印象を持つ方も多いかもしれませんが、必ずしも立派な計画書を作成する必要はありません。また、多くの自治体がBCP作成用のひな形の提供や、BCP作成支援を行っており、そのような支援策を活用するのも一案です。

例えば東京都大田区では「大田区簡易版BCPシート」というフォーマットを「災害編」と「感染症編」の2タイプで公開しており、大田区以外の企業でも利用可能です。チェック形式・箇条書き形式で、連絡方法や優先業務を1枚で整理しながら、誰でも比較的簡単にBCPを策定できるよう工夫されています。また、神奈川県では、BCPや事業継続力強化計画を策定したい中小企業に、専門家を無料で派遣しています。

非常時に備える「未来への投資」の一歩としてBCP策定に取り組んでいきましょう。

 

 

 

※本コラムでは、さまざまな経営者にとって役立つ記事が集まるデジタル情報誌『マネジメント倶楽部デジタル』に掲載されている記事の一部を公開しています。


 

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