【超重要】
第1回 会計を知ると得する「6つ」のこと

会計のチカラは役に立つの?-会計を知ると得することをズバリお答えます-

2020年6月5日

 

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会計の知識は何に役立つの?」

 

大学や書店で「簿記」とか「会計」の文字を見た時に、ふと疑問に感じますよね。メリットが具体的に分かれば、やる気も出てきてストレスなく学べます。そこで今回は、「会計を知ると得すること」をズバリお答えします。

 

 

 

1.就職先がどれくらい凄い・ヤバいのか具体的に分かる!

就職先を決める時に、「この会社は大丈夫かな?」と感じて採用担当の人に聞いても「大丈夫です!」と言われるだけですし、ネットやSNS情報もどこまで信用できるか不明です。

そんな時に役立つのが会計の知識です。会計は「お金」という数値を使ってその会社がどんな状況なのかを示してくれる道具ですから、就職先がどれくらい凄いのか・ヤバいのかが「金額で具体的に」わかるのです。「この会社ヤバそう」という話だけだと「どれくらいヤバいの?」は具体的に分かりません。

でも会計の数値の意味がわかるようになると、「今の利益水準だと3ヶ月後にはお金を払えなくなる」とか「従業員一人当たりの給料が同業他社より高いから、自分もたくさん給料がもらえるかも」みたいな情報を、会社が公表している決算書から拾うことができます。世の中には黒字でも倒産する会社がありますが、これは決算書を見ればある程度背景がわかります。

つまり、会計を知っていると「人に聞かなくても決算書を見たら具体的に分かる」ようになるのです。

 

 

 

2.お金を投資するときに「儲かる可能性があるか?」が分かる!

株とかを買おうと思った時に、「この株は儲かるのかな?」って誰でも感じます。

そんな時に会計の知識があれば、株を発行している会社の決算書を見ることで将来の予測に役立てることができます。株価はいろんな要素が複雑に絡み合ってできているのですが、その一つが会社の業績や財産の状態です。

ですから例えば、会社の本業の儲けである営業利益がグングン伸びていたり、来年の業績予測でも営業利益が伸びているなら、株価は上がる可能性が高くなります。会計を知ることでお金の投資にも役立てることができるのです。

 

 

 

3.ネットや新聞のニュースの意味がイメージできる

「〇〇株式会社は繰延税金資産を取り崩して赤字へ」とか「△△株式会社が多額の減損損失を計上」なんてニュースやツイッターのトレンドキーワードを目にすることがあります。何となく会社が危ない感じなのは分かりますが、会計の知識があれば「いったい何が起きたのか?」を具体的に知ることができて、ニュースやトレンドキーワードの意味を具体的に理解できます。

「繰延税金資産の取り崩し」とか「減損損失」はともに難しい会計専門用語ですが、共通しているのは「会社の将来の見通しが悪くなった」ということです。そこまで意味を噛み砕いて報道してくれるサイトや新聞は少ないので、会計を知ることで、ニュースの本当の意味を知ることができます。ニュースやトレンドキーワードの本当の意味がわれかれば、他の人よりも一歩先を歩くことができます。

 

 

 

4.フリーランスで起業して経営するときに役立つ

大学を卒業しても会社には就職せずに、SNSやYouTube・ブログを使って起業したいと思っている人もいるでしょう。「夢を叶えるぞ!」とさっそく起業したら、その日から自分は社長になります。社長になったら肩書が偉くなるだけでなく、「自分の会社・ビジネスはどうなっているの?」をしっかり理解した上で前へ進まないと、倒産しちゃうかもしれません。

「SNSとか営業でガンガンお客さんを集めるだけでOK!」という考え方を完全に否定はしませんが、会社・ビジネスは払うべきお金(支払とか税金とか)を払えなくなったら終わりです。「集まったお客さんから稼いだ売上は〇〇円で2ヶ月後にお金になって・・・」とか「支払が1ヶ月後だからお金が〇〇円足りなくて・・・」のように、収入と支払のシンプルなビジネスなら会計の知識がなくてもできるかもしれませんが、ここに借入金とかが入ってくると、複雑さが数倍にアップします。

そんな時に役立つのが会計の知識です。会計の知識があれば、いまどんな状況で「お金がいくら余っているか/足りないのか」とか、「数ヶ月後にお金が〇〇円足りなくなる」のような、自分の会社・ビジネスの今と将来を具体的に知ることができるようになります。

また、銀行とかにお金を借りる時に「事業計画を作ってください」と指示されることもあります。もちろん外部の専門家にお金を払って作ってもらうこともできますが、自分で作った方がコストを安くできます。事業計画も会計の知識があれば、自分の頭の中をスムーズに数値へ落とし込むことができて、作ることができます。

 

 

 

5.税金や確定申告のことが分かる

起業したらすぐに目にするのは、「決算」や「税金」や「確定申告」で、どれも会計の知識とは切っても切り離せないものです。税理士さんに丸投げしちゃうのも1つの方法ですが、起業したてのころはお金もないでしょうから、可能なら自分で決算・確定申告は済ませたいですよね。

もちろん、決算と税金・確定申告はイコールではありませんが、会計の知識があれば難しい税金・確定申告もかなり理解が進んで自分でできるようになります。

 

 

 

6.取引相手の話していることの本音が見えてくる

口のうまい営業担当の方と話をすると「うちの会社はめちゃくちゃ儲かっててね〜ww」みたいなトークをよく耳にします。もちろん本音も多少は含まれているでしょうが、言葉をそのまま鵜呑みにしたら、貸したお金が返ってこなかったとか売上代金を踏み倒されちゃったなんてことにもつながります。

そんな時に役立つのが会計の知識で、相手の言っていることは本当なのかが分かるようになります。うまい話を聞いたら「決算書を見せて」と言って実際に見せてもらうのです。

そしたら、「たいして儲かってないじゃん!」ってオチもあるでしょうし、そもそも「決算書作ってません」「決算書はどこかへいっちゃった」なんて返事をされることもあります。決算書を人に見せられないということは・・・、結論は言うまでもないでしょう。

 

 

第1回はここまでにします。第2回は「【これで十分】決算書はここだけを見る!」です。

 

 

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■【超重要】会計を知ると得する「6つ」のこと (7:25)

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公認会計士・税理士内田正剛

うちだ会計事務所代表。
週刊「経営財務」での連載のほか、Twitter(@uchida016)やYouTubeを通じて、「難しい会計」を「わかりやすく簡単に」解説した情報を発信中。主な著書に「売上・収益の会計ルール入門」、「不正会計対応はこうする・こうなる」、「赤字決算の原因と対策がわかる本」(いずれも中央経済社)など。

» Twitter https://twitter.com/uchida016
» Youtube bit.ly/uchida016-youtube

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