法第9条第1項本文《小規模事業者に係る納税義務の免除》の規定の適用があるかどうかは、事業者の基準期間における課税売上高が1,000万円以下であるかどうかによって判定するのであるから、例えば、新たに開業した個人事業者又は新たに設立された法人のように、当該課税期間について基準期間における課税売上高がない場合又は基準期間がない場合には、納税義務が免除される。
ただし、新たに開業した個人事業者又は新たに設立された法人が次のいずれかの規定の適用を受ける場合には、当該課税期間における納税義務は免除されないことに留意する。
- (1) 個人事業者
- イ 法第9条第4項《課税事業者の選択》の規定の適用を受ける者
- ロ 法第9条の2第1項《前年又は前事業年度等における課税売上高による納税義務の免除の特例》の規定の適用を受ける者
- ハ 法第10条《相続があった場合の納税義務の免除の特例》の規定の適用を受ける者
- ニ 法第12条の4第1項又は第2項《高額特定資産を取得した場合等の納税義務の免除の特例》の規定の適用を受ける者
- (2) 法人
- イ 法第9条第4項の規定の適用を受ける法人
- ロ 法第9条の2第1項の規定の適用を受ける法人
- ハ 法第11条第3項又は第4項《合併があった場合の納税義務の免除の特例》の規定の適用を受ける法人
- ニ 法第12条第1項又は第2項《分割等があった場合の納税義務の免除の特例》の規定の適用を受ける法人
- ホ 第12条の2第1項《新設法人の納税義務の免除の特例》の規定の適用を受ける法人
- ヘ 法第12条の3第1項《特定新規設立法人の納税義務の免除の特例》の規定の適用を受ける法人
- ト 法第12条の4第1項又は第2項の規定の適用を受ける法人
(注) 個人事業者のいわゆる法人成りにより新たに設立された法人であっても、当該個人事業者の基準期間における課税売上高又は特定期間における課税売上高は、当該法人の基準期間における課税売上高又は特定期間における課税売上高とはならないのであるから留意する。