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外国子会社合算税制の見直し等を盛り込む~令和8年度税制改正の大綱【国際税務研究会】

政府与党が2025年12月19日に公表した令和8年度税制改正大綱は、同月26日に閣議決定された。

グローバル・ミニマム課税への対応では、実効税率計算の際の調整後対象租税額に関する改正が行われる。

分子となる調整後対象租税額は、各構成会社等の会計上の当期純損益金額に係る法人税等の額を基礎として、構成会社等間の対象租税の配分等の一定の調整を行い、繰延対象租税額を加味して計算される。

今般の大綱では、移行対象会計年度(適用開始年度)前の対象会計年度において計上された一定の繰延税金資産又は繰延税金負債(※)がある場合、調整後対象租税額の計算では、これを「ない」ものとすることとされた。

外国子会社合算税制の見直しでは、①解散した部分対象外国関係会社又は外国金融子会社等に係る特例の創設、②ペーパー・カンパニー特例に係る資産割合要件に係る改正、③最高税率を用いた租税負担割合計算特例の制限などが盛り込まれた。これらは外国関係会社の2026年4月1日以後開始事業年度から適用される。

①については、事業活動を終了した清算中の外国関係会社が、租税回避リスクの高いペーパーカンパニーとして課税対象になり得ることが現状の課題であるとして、活動実体のあった外国関係会社について救済措置を求める改正要望が経済産業省から提出されていた。

今般の大綱では、解散日前2年以内に開始した事業年度のいずれにおいても部分対象外国関係会社に該当していた場合は、解散後3年間は、部分対象外国子会社とみなして受動的所得のみが合算課税の対象となる。これにより清算中の外国関係会社が特定外国関係会社と認定され、会社単位の合算課税を受けることが避けられる。

②については、現状、ペーパーカンパニー特例を設け、一定の要件を満たす外国関係会社(持株会社、不動産保有、資源開発等プロジェクト)をペーパーカンパニーの範囲から除外し合算課税の対象外としている。今回、同特例の判定要件のひとつである資産割合要件について、外国関係会社の事業年度終了の時における貸借対照表に計上されている総資産の額がゼロである場合には、資産割合要件の判定は不要とされた。

③については、「その本店所在地国の外国法人税の税率が所得の額に応じて高くなる場合には、第2号の外国法人税の額は、これらの税率をこれらの税率のうち最も高い税率であるものとして算定した外国法人税の額とすることができる」とされており(措令第39条の17の2②四)、所得に応じて税率が高くなる場合、最高税率を用いて租税負担割合を計算することを可能とする特例が認められていた。今回、これを一部改め「最高税率が適用されることが通常見込まれないこと」などのケースでは特例の適用が「不可」とされた。

そのほか、消費税関係でも「国境を越えた電子商取引に係る課税の見直し」などが盛り込まれている。

(※)
① 国又は地方公共団体との間で締結された税額控除等に係る取決め(その税額控除等の額に係る繰延税金資産を増加させるために令和3年 12 月1日以後に締結されたものに限る。)があることその他これに準ずる事由により生じた繰延税金資産
② 法人税に相当する税に関する我が国以外の国又は地域における法令(令和3年 12 月1日から移行対象会計年度開始の日の前日までの間に制定されたものに限る。)において、資産又は負債の金額が時価により評価されることにより計上された繰延税金資産又は繰延税金負債

※財務省「税制改正の大綱」
https://www.mof.go.jp/tax_policy/tax_reform/outline/index.html

※令和8年度 経済産業省関係 税制改正について
https://www.meti.go.jp/main/yosan/yosan_fy2026/index.html

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