研究開発費は，新製品の計画・設計または既存製品の著しい改良等のために発生する費用である。日本基準においては，すべて発生時に費用処理する。

IAS38号においても，研究局面での支出については，日本基準と同様，発生時に費用として認識し，資産を認識してはならない。ただし，開発局面では，企業がIAS38号57項に規定されている要件のすべてを立証できる場合，資産を認識しなければならない。

この「開発費の資産計上」については，企業会計基準委員会が，修正国際基準の策定議論において，「会計基準に係る基本的な考え方に重要な差異があるもの」のひとつとして挙げている（本号16頁に関連解説を掲載）。これまでもコンバージェ...