特別支配株主の株式等売渡請求とは，株式会社の総株主の議決権の90％以上を有する株主が，他の株主の全員（少数株主）に対し，当該会社の株式の全部を売り渡すことを請求することができる会社法上の制度のこと（ 179条 ）。会社法改正に伴い，2015年５月１日から利用できるようになった。

従来，現金を対価とした少数株主の締め出し（キャッシュ・アウト）には，全部取得条項付種類株式を用いる方法が利用されてきたが，株主総会の特別決議が必要となる等，時間的にも手続的にもデメリットがあった。改正会社法の下では，迅速なキャッシュ・アウトが可能となっている。

最近では，白青舎（No.3246・８頁）やマツヤ（No.3241・...