ミニファイル 四半期特有の会計処理

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四半期財務諸表を作成するための特有の会計処理には,「原価差異の繰延処理」と「税金費用の計算」がある( 四半期財務諸表に関する会計基準11項 )。

前者は,操業度等が季節で大きく変動することで,売上高と売上原価の対応関係が適切に表示されない可能性があるため,経済実態をより適切に反映させるべく認められた処理。標準原価計算等を採用している場合において,原価差異が操業度等の季節的な変動に起因して発生したもので,原価計算期末までにほぼ解消が見込まれるケースでは,継続適用を条件に当該原価差異を流動資産または流動負債として繰り延べることができる。後者は,四半期会計期間を含む年度の税引前当期純利益に対する税効果会計...