税効果会計において，繰延税金資産から控除された額（評価性引当額）に重要な変動が生じている場合，当該変動の主な内容を記載することとされる（ 企業会計基準第28号「税効果会計に係る会計基準」の一部改正（注８）（２） ）。

評価性引当額の合計額に重要な変動が生じている場合には，税負担率について重要な影響が生じていることが多い。この点，財務諸表利用者からは評価性引当額の変動の内容が理解できないため税負担率に影響が生じている原因を分析できず，税負担率の実績と予測が大きく乖離することも少なくないとの声があった。そのため利用者が評価性引当額の変動の内容を理解し，税負担率に影響が生じている原因を分析することに資する...