2020年の株主総会は，新型コロナウイルスの影響により，通常とは異なる対応を余儀なくされた。本誌調査では，３月期決算の上場企業31社が「継続会開催」，55社が「株主総会延期」の対応を取っていた（８月31日現在）。継続会・総会延期ともに７月末に開催する事例が目立つ。臨時株主総会を行って決算を報告するケースも４社あった。

総会に関する動向

本年の株主総会にまつわる動向を，今一度振り返りたい。

新型コロナウイルスが感染拡大を見せ始めた２月末，法務省は「定時株主総会の開催について」を公表。定時総会を開催できない状況の解消後，会社法の規定にある「合理的な期間内に開催すれば足りる」とし，国内の慣例となっている「...