時事談論 vol.74「第三者委員会との付き合い方」

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●現状と問題点

第三者委員会に係る日本固有の特性及び問題点について,監査論の大家による解説を拝読した。確かに,日本では第三者委員会が変にもてはやされているような感があるが,個人的には,規制当局による調査の補完,適時性の観点から,有用性を高めるための活用については賛成である。

いざ会計や品質問題に係る不正に直面すると,委嘱する側の企業は往々にして冷静な判断が出来ず,また基本的な知識が欠如しており,さらには丸投げしても解決してもらえるとの責任感のなさが合わさると最悪である。この際に望ましくない法律専門家等が入り込み,理不尽な運営・結果が見受けられるのも事実である。しかし,多くの第三者委員会のメンバーが...