ミニファイル 四半期の繰延税金資産取崩し

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税効果会計における繰延税金資産は,会計上の見積り項目である。そのため,新型コロナウイルス感染症の収束時期の見積りや,会計上の見積りの仮定の置き方によってはその回収可能性の判断に影響が生じる。

これは四半期決算でも例外ではない。四半期でも税金計算を原則として年度決算と同様の方法により行い,「繰延税金資産については,その回収可能性を検討した上で,四半期貸借対照表に計上する」こととされる(四半期会計基準14項)。このため,四半期決算日ごとに年度決算と同様に「繰延税金資産の回収可能性に関する適用指針」に従い,企業の分類の要件を検討する必要がある。そして,四半期決算日時点における合理的な仮定に基づく業績予...