経理目線による内部統制報告書の事例分析 第5回 ユーザーフレンドリーな記載と業務プロセスの評価範囲の類型化~項目立てや図表、一覧表等、読みやすさや見やすさに配慮した好事例

Forvis Mazars Japan 有限責任監査法人 公認会計士 高田 康行

1.はじめに

今回は、読みやすさや見やすさに配慮した好事例を紹介します。さらに、評価範囲と評価手続のテンプレートを提示して、それを使った内部統制報告書の分析例を示します。また、企業グループに製造子会社が存在する場合の業務プロセスに係る内部統制の評価範囲の記載を4つに類型化して、その決定過程を可視化します。


【事例d‐1】LINEヤフー-項目別の記載と理由(事由)の明記-(第2回【a-1】参照)

【事例d‐2】東海理化電機製作所-内基報1の図表の利用-

【事例d‐3】三菱商事-一覧表を用いた説明-


なお、【凡例】は、 第1回 を参照ください。また、本稿の意見にわたる部分は、筆者が属する法人の見解ではありません。

2.好事例を読む前に

(1)旧Q&Aの記載例

内部統制報告書の実務がなかった導入当初、企業の便宜のため示された旧Q&Aの記載例が、ボイラープレートのようにほぼそのまま各企業で利用されてきました。記載内容を充実させることは勿論ですが、読みやすさや見やすさといった形式面への配慮も重要です。

(2)改正点

今回の基準改訂では、内部統制報告書の様式等に関する具体的な改正はありませんが、改正Q&Aにおいて、内部統...