居住者が寡婦であるときは、所得金額から寡婦控除として27万円を控除する(法80)。
寡婦とは、ひとり親に該当しない者で、①夫と離婚した後婚姻していない者で、扶養親族を有する者、又は②夫と死別した後婚姻をしていない者若しくは夫の生死の明らかでない者のいずれかに該当し、かつ、合計所得金額が500万円以下であり、その者と事実上婚姻関係と同様の事情にあると認められる者で一定のものがいないものをいう(法2①三十、令11、規1の3)。
備考
夫の生死が明らかでないとは、①太平洋戦争終結当時外国にいた夫が帰還しない場合、②沈没した船舶又は墜落した航空機に乗っていた者で3月以上生死が明らかでない場合等をいう(令11①)。
合計所得金額とは、純損失の繰越控除及び雑損失の繰越控除の規定を適用しないで計算した場合における総所得金額、上場株式等に係る配当所得等の金額、土地等に係る事業所得の金額、長期譲渡所得の金額、短期譲渡所得の金額、一般株式等に係る譲渡所得等の金額、上場株式等に係る譲渡所得等の金額、先物取引に係る雑所得等の金額、退職所得金額及び山林所得の合計額をいう(法2①三十、三十一、措法8の4③一、28の4⑤一、31③一、32④、37の10⑥一、37の11⑥、41の14②一)。