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〈制度の概要〉
個人が長期所有する土地建物等(土地、土地の上に存する権利、建物及びその附属設備又は構築物をいう。以下同じ。)を譲渡した場合の譲渡所得は、他の所得と区分して、課税(申告分離課税)される(措法31)。
〈特例の対象となる譲渡又は資産〉
譲渡をした年の1月1日において所有期間が5年を超える土地建物等の譲渡(措法31①、措令20①)
〈譲渡所得の金額及び所得税額の計算〉
長期譲渡所得金額
{ {(収入金額-取得費・譲渡費用) -収用等の土地建物等の譲渡がある場合には、その態様に応じて最高5,000万円の特別控除額}=課税長期譲渡所得金額
〔課税長期譲渡所得金額に対する税額〕
課税長期譲渡所得金額に15%(住民税5%)を乗じて得た金額
〔長期譲渡所得の概算取得費控除〕
昭和27年12月31日以前から引き続いて所有していた土地建物等の取得費は、収入金額の5%に相当する金額とする。ただし、その金額より土地建物等の実際の取得費とされる金額の方が高い場合には、その金額とする(措法31の4)。
〔特別控除額〕
一般の場合には控除はないが、次に掲げる譲渡に該当する場合の長期譲渡所得については、それぞれ次に掲げる特別控除額が控除される(措法33の4、34、34の2、34の3、35、35の2)。
なお、これらの特別控除額は、年間を通じて5,000万円を限度として控除されることになっている(措法36)。