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1 圧縮記帳
法人の有する資産が次のいずれかに該当する場合には、その交換取得資産につき交換取得資産の価額からその譲渡した資産の譲渡直前の帳簿価額を控除した金額の範囲内で、その取得した資産の帳簿価額を減額して損金算入する経理(圧縮記帳)が認められる(措法65①⑤⑦⑧⑨)。
(注) マンションの管理の適正化の推進に関する法律及びマンションの建替え等の円滑化に関する法律の一部を改正する法律(令和2年法律第62号)の施行の日以後次に該当する場合が追加される。
〇資産につき敷地分割事業が実施された場合において、その資産に係る敷地権利変換により除却敷地持分、非除却敷地持分等又は敷地分割後の団地共用部分の共有持分を取得するとき
備考
換地処分等とは、収用、買取、換地処分、権利変換又は交換をいい、交換取得資産とは、これらの換地処分等により強制的に交換が行われたことにより取得した資産をいう。
原則として、確定申告書等に損金に算入される金額の記載及びその計算に関する明細書の添付があり、かつ、土地収用証明書等必要な書類を保存しなければならない(措法65④)。
左の特例は、信託の信託財産の構成物についても適用がある。
譲渡経費がある場合は、補償金等と取得資産の比により按分して補償金等に対応する部分の金額を補償金額から控除する(措法65③)。
2 その他の特例
換地処分等に伴い、交換取得資産とともに補償金等を取得した場合には、その補償金等については収用等の場合と同様に、圧縮記帳又は特別勘定の設定が認められる(措法65③⑤⑦⑧)。
完全支配関係がある法人の間で譲渡された譲渡損益調整資産についてその譲渡の後に一定の換地処分等による譲渡があったことによりこの特例の適用を受ける場合には、その譲渡損益調整資産の譲渡利益額を引き続き計上しないことが認められる(措法65⑩⑪)。