Q&Aコーナー 気になる論点(132) 企業情報開示の議論
早稲田大学大学院 会計研究科教授 秋葉 賢一
日本公認会計士協会(JICPA)は,2015年4月16日に,意見募集「我が国の財務諸表の表示・開示に関する検討について」を公表し,現時点におけるJICPAの考えについてコメントを求めています(コメント期限:2015年6月17日)。JICPAの考えは,どのようなものなのでしょうか。 |
意見募集によれば,現時点におけるJICPAの考えは,わが国の財務諸表の表示・開示の会計基準を検討する場合,基本財務諸表の表示に関する会計基準の開発や,IFRSにあってわが国ではない有用性が高い注記情報の開示の検討であり,それは,現行のIAS第1号に可能な範囲でコンバージェンスすることのようです。
<解説>
JICPAの意見募集
JICPAでは,国内外において,企業情報開示に関する議論が活発に行われている中で,財務諸表の表示・開示についての会計基準を検討する時機が来ているのではないかとしています。その必要性の検討に当たって,以下を取りまとめた会計制度委員会研究資料 ① 「我が国の財務諸表の表示・開示に関する調査・研究」を2015年4月16日に公表しています( 本誌3210号 (2015年4月27日)参照)。
(1) わが国の財務...
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