ミニファイル 円安効果と財務諸表

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円安が進んでいる。直近では125円台を付けた。これは2002年6月以来,13年ぶりの水準だ。これまでの推移をみると,わが国の円安は,2013年の100円前後を挟んで,短期間で急速に進んだポイントが2つある(図)。いずれも3カ月程度の短い間に25%程度,円が下落した。

しばしば,円安によって「輸出産業の業績が良くなる」といわれるが,こうした円安効果は財務諸表のどこに表れるのだろうか。

例えば,昨年に続き今年も価格1ドルの同じ商品を同じ個数(100個)だけ売ったとする。昨年の決算に係る為替レートが1ドル100円で今年は125円だったとすると,売上高は10,000円から12,500円へと増加する。

ここか...