ミニファイル 原価差異の繰延処理

( 39頁)

四半期連結財務諸表を作成するための特有の会計処理のひとつに,原価差異の繰延処理がある( 四半期財務諸表に関する会計基準12項 )。操業度等が季節的に大きく変動する場合は売上高と売上原価の対応関係が適切に表示されない可能性があるため,四半期会計期間における経済的実態をより適切に反映させるべく認められた処理だ。

具体的には,標準原価計算等を採用しているケースにおいて,「原価差異が操業度等の季節的変動に起因して発生したもので,原価計算期間末である年度末(又は第2四半期会計期間末等)までにほぼ解消が見込まれる」場合は,継続適用を条件に,当該原価差異を流動資産または流動負債として繰り延べることが可能だ。原価計...