コーポレートガバナンス・コードへの実務対応(2)プロジェクトの進め方

有限責任監査法人トーマツ 公認会計士 山内達夫
有限責任監査法人トーマツ 公認会計士 下川祐貴子

( 18頁)
目次
Ⅰ.はじめに
Ⅱ.コード導入の背景
Ⅲ.自律的な対応とは
Ⅳ.企業の意識調査アンケート
Ⅴ.現状調査の実施
1.現状調査の進め方
2.現状調査結果の仕分け
(以上, No.3217・6月22日号
Ⅵ.プロジェクトの進め方
1.企業の意識調査アンケート結果
(対応に苦慮する事項)
2.役員への報告
3.部署連携
4.方針決定
5.優先順位の決定
(以上,本稿6月29日号)

Ⅵ.プロジェクトの進め方

本稿では,前号に引き続きコーポレートガバナンス・コードに対応する「実務をいかに推進していくのか」というプロジェクトの進め方についてご紹介する。なおプロジェクトの進め方は様々な方法があり,各社の事情に応じて検討することになるが,本稿が本コードの適用対象となる上場会社の担当者がプロジェクトを効果的に推進していくうえでの参考となれば幸いである。本稿において意見にわたる部分は,いずれも筆者の私見であり,筆者の所属する法人の見解ではないことをあらかじめお断りする。

1.企業の意識調査アンケート結果(対応に苦慮する事項)

有限責任監査法人トーマツで実施した「コーポレートガバナンス・コードの企業意識調査レポート」(概要は前号参照のこと)①に...