【ASBJ/FASFレポート】 第313回 FASBとIASBの収益認識基準に関する公開草案へのコメント対応等検討

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平成27年6月12日に開催された第313回企業会計基準委員会では,(1)IASB公開草案「財務報告に関する概念フレームワーク」の概要,(2)FASB及びIASBの収益認識基準に関する公開草案へのコメント対応について審議が行われた。

(1)については,2015年5月28日に公表された公開草案の各章(第1章「一般目的財務報告の目的」,第2章「有用な財務報告の質的特性」,第3章「財務諸表と報告企業」,第4章「財務諸表の構成要素」,第5章「認識及び認識の中止」,第6章「測定」,第7章「表示及び開示」,第8章「資本及び資本維持の概念」)における主な改正点が紹介された後,質疑応答が行われた。なお,例えば,第7章「表示及び開示」では,純損益計算書は企業の当期の財務業績に関する情報の主要な源泉であるので,すべての収益及び費用が純損益計算書に含まれるという推定が設けられ,当該推定は,収益若しくは費用を純損益計算書から除外することが目的適合性を高める場合には反証できると記載されている。また,収益又は費用がある期間にその他の包括利益に含められる場合には,将来のある期間の純損益計算書に振り替えられるという推定が...