厳選!現場からの緊急相談Q&A 第12回 連結会社間の外貨建取引
有限責任監査法人トーマツ 公認会計士 河合 厚治
( 42頁)
経理部員
:近年,円安傾向が続き,為替差額が財務諸表に与える影響が大きくなっています。このような状況において,在外子会社への投資や連結会社間での取引に関する会計処理について,いくつかの疑問があるのですが,相談にのっていただけますか?
会計士 :外貨建取引については,基本的な内容であっても悩むことが多いかと思います。個別に内容を確認しながら,検討していきましょう。 |
(文中の意見にわたる部分は,筆者の私見であり,筆者の所属する法人の見解ではないことをあらかじめお断りします。)
Q1 在外子会社に対する外貨建貸付金の連結財務諸表における会計処理
当期において,アメリカに新規子会社A社を設立し,同時にドル建ての貸付け(150千ドル)も行いました。 決算日時点においては,為替が変動したため親会社である当社(P社)において貸付金に係る為替差益が発生していますが,連結財務諸表上は,親子会社間取引から発生した損益であるため,連結消去する必要がありますか。 |
◆Answer◆
―Key Point―
P社の個別財務諸表において計上された子会社A社に対する外貨建貸付金に係る為替差損益については,連結財務諸表においても為替差損益...
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