ASBJ 税効果新指針の早期適用に賛否両論

監査や企業間の比較可能性に懸念
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企業会計基準委員会(ASBJ,小野行雄委員長)は8月31日,第24回税効果会計専門委員会を開催した。前回に引き続き「繰延税金資産の回収可能性に関する適用指針(案)」の最終化に向けて,公開草案の質問項目に寄せられたコメントについて審議した。強制適用の時期については「予定通りに適用指針が公表されること」を条件に同意するコメントが多数。早期適用の可否には「監査の実効性が確保できない懸念がある」等の理由で委員からも賛否両論ある。

早期適用は監査の実効性確保が焦点に

強制適用は「平成28年4月1日以後開始する事業年度の期首から」を想定しており,早期適用を可能とする場合には,平成28年3月期末からの適用が提案...